フォトたび第二章のおわり
アルゼンチンのブエノスアイレスに降り立ったあの日から一年と三ヶ月。
南米中米の旅が、まさに今終わりを告げようとしています。
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旅の最終地に選んだカリブ海に浮かぶ宝石のような小島、
コロンビア領のサンアンドレス島。
ダイビングの翌日、
島を出るフライトは深夜発の便。
宿をチェックアウトしてから夜まではまだたっぷり時間があるのですが、
もう水中カメラもないし、水着や洗濯物を濡らすのも嫌だし、
宿周辺をちょっぴりお散歩した以外は、溜まった仕事をさばいておこうとレセプションのソファに引きこもってパソコンカタカタ。
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夜。
コロコロを引いて、歩いて空港へ向かい、
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サンアンドレス島から、コロンビアの首都ボゴタに帰ってきました。
次の飛行機はなんと10時間後!
まずは空港内の行きつけカフェ(?)Waffles & Crapseに飛び込んで最後の糖分補給。
デザートを食べた後はコーヒー一杯で長時間ねばり、
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粘った粘ったうたた寝もしてしまった。
ようやくフライト3時間前。
カウンターでチェックインをして、セキュリティチェックとパスポートコントロールを抜けたら、
一目散にラウンジに駆け込み束の間の休息を取ります。
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今回、日本への帰路に利用するのはアエロメヒコ航空。
コロンビア発、メキシコ経由の成田空港着で、
なんとなんとチケットのお代55,000円也〜!!!
(南アから日本へ帰る時もチケットの安さを自慢していたなw)
探せばこんなにも安く、地球の裏側から日本へ飛んで来られるなんて衝撃です。
ますます地球が小さくなっていく。
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ボゴタを離れた飛行機は、メキシコを目指し航路を北へ。
チマチマと陸を這って移動しても、飛行機を使えばあっという間にワープ。
メキシコシティに再びカムバックです。
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ここでは5時間のトランジット。
メキシコも見所多くて楽しかったな。
まだまだ行きたいところがあって時間足りなかったな。
(CANONの)玉川さんにはお世話になりまくったけど、元気かなー。
なんてメキシコに思いを馳せていたらあっという間。
最後のフライトの時間が近付いてきました。
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ゲート前に移動して、席に座って搭乗開始を待っていると、
こんなアナウンスが耳に入ってきました。
私、職業上(旅人?)飛行機は年間かなりの数を利用するのですが、
ラッキーな事に今まで飛行機トラブルに見舞われた事がなくて!
例えば大幅な遅延とか、欠便とか、ロストバゲージとか。
一度くらいはダブルブッキングや航空会社の手違いに当たって、
ビジネスクラスにアップグレードされたり、延泊のラグジュアリーな宿泊先を用意してもらったり、
そんなラッキー(アンラッキー?)な事が起こらないかなーなんて思っていたのですが、
初めて遭遇した飛行機トラブル?はこのようなものでした。
日本へ向かう便なので日本人のお客さんが大半を占め、アナウンスは英語、そして日本語で繰り返されます。
その内容は、
30席分の乗客超過が発生しているので、翌日同時刻の便に振り替えてくれる有志を募るというもの。
名乗りを上げてくれた人には今夜のホテル代と食事を航空会社が持つ、と。(それは当たり前か。)
30席のダブルブッキングって、ちょっと多過ぎない?
確かに、最近はどこの航空会社も空席を作らないようにできるだけ乗客率100%を目指し、
キャンセルを見越してあえて100%以上の予約を入れるとは聞いた事はあったけど。
短期旅行で来ている人や、出張、帰省で帰国するメキシコ在住の日本の方も多いはず。
旅程をフレキシブルに変更できるのが私のような長期旅行者の強みで、
これが旅の途中の移動だったら躊躇せずに名乗り出るけれど、
(一泊分、フカフカベッドのホテルの個室に美味しい食事が付くなんて、それだけで魅力的♪)
今回は長い長い旅の終わりの、いざ帰国!という、より思い入れのあるフライト。
気持ちはもう、明日は日本だし、
帰国してからの予定もぎゅうぎゅうに詰まっているので、帰国が一日ずれるのは今の私はいただけない。
キョロキョロ様子を伺っていると、案の定手を挙げる人は一人も現れず。
そこへ、メキシコ航空はもうワンランク上のニンジンをぶら下げる手段に出てきました!
「明日の便に振り替えてくださったお客様には、一年間有効の日本〜メキシコ間往復航空券を差し上げます。」
お!?
我関せずとうつむいていたお客さんたちが少しだけざわつきました。
無料の往復フライトチケット!
10万円分くらいの価値がありそう?
と一瞬テンションが上がったけれど、
冷静に考えたら、そういえば、もう次の旅のルートはほぼ固まりかけていて、(懲りずにまた旅w)
どう考えても向こう一年間メキシコに戻ってくる用事はありません。
動きかけた心を沈め、再び様子を伺います。
アエロメヒコの思惑に反して、
新たなるニンジンめがけて突進するお客さんはやはり少ない。
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既に出発時刻は過ぎ、長蛇の列にはかすかにイライラムードが漂い始めました。
ここで、最終手段。
アエロメヒコ航空、秘密兵器のスペシャルニンジンを放り投げた!
「メキシコ以外の国への、一年間有効の往復航空券を差し上げます。」
間髪入れずガタリと椅子を立ち上がった私。
見事極上の餌に食いついた獲物が一人、アナウンスをしていたキャビンクルーのお姉様の元へツカツカと歩み寄りました。
「すみません、渡航先にはヨーロッパも含まれますか。」
「少々お待ち下さいね。確認して参ります。」
ヨーロッパへの往復航空券が無料になるのなら話は別。
帰国を一日くらいずらしてやろうじゃないの!
日本の一日目の予定が繰り越しにはなっちゃうけれど、ヨーロッパ往復無料は魅力的すぎる!
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上司の元へ確認に行ったキャビンクルーが戻って来ました。
「お待たせ致しました。
メキシコからのヨーロッパ各国への往復フライトを無料とさせていただきます。」
「へ?じゃあメキシコまでの足は?」
「メキシコまでの移動費はお客様ご自身でご負担していただきます。」
はぁ!?
それじゃ全く意味ないじゃんっ!
ヨーロッパへ渡るのに、なんで日本からメキシコの往復チケットを自分で買わなきゃなんないっつの!
直接ヨーロッパ行きを買うより高く付くじゃんかよーーー!
アホか〜〜!!!
馬鹿馬鹿しい。
やーめたっ。
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そうこうしているうちにいつの間にかゲートはオープンし、長蛇の列は次々とボーディングブリッジへ吸い込まれていきます。
ヤバイ、急がないと、定員からあぶれたら乗れなくなっちゃう!?
キャビンクルーの元を離れ、
慌てて列に並び、飛行機に乗り込みました。
んーでも、
本当に30席の超過があったのかなあ。
振り替え便を承諾した30名が集まったようにはとても見えなかったけれど。
一体何が起こったのか、超過の理由は明かされないままだったし、なんだか釈然としないけれど、
とにかく無事に座席を確保し、順調に行けば約15時間後には成田に到着できるはず!
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ロングフライトでも、座席はいつも必ず窓際を指定。
トイレは非常〜に不便なのですが。
どんどん小さくなって、光の粒を集めたジオラマみたいになっていく大都市や、
芸術的に姿形を刻々と変化させる雲、
永遠にどこまでも続きそうな、ただただ青い海、
夕日に染まる雲海の水平線。
今、どの辺りの空を飛んでいるのかなぁなんて思いながら、
窓の外を時折ボーッと眺めるのが飛行中の何よりの楽しみなのです。
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そして、冬の終わり。
空気がピンと張りつめた早朝の滑走路に機体は着陸しました。
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ただいま。
これにて、一年三ヶ月の中南米の旅は、THE END。
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振り返ると、
パタゴニア、アンデス山脈、アマゾンのジャングル、巨大な滝、火山、海、離島、遺跡、
民族、文化、食事、ちょっぴりお買い物、
そして、何より思い出深いリオオリンピック!
などなど。
バラエティに富んだ中南米の多くの見所を、もちろん全ては無理だけれど、行きたいところへはだいたい行けたんじゃないかな。
旅を終えた今は心地よい充足感で満たされています。
そして、後半いっきに畳み掛けてきた怒濤のハプニングの数々!
今回もトラブルは容赦なく私を襲いました。
(ボーッとしているからね。)
高度や寒暖の差で度々体調不良に見舞われ、
バス事故に巻き込まれて肋骨骨折。
パスポート盗難。
突然コンデジが壊れ、修理したと思ったら最後の最後に防水ケースごと海の彼方へ消え去り、
何より一番のハプニングはマイダーリン水没事件!
旅の間に身につけているものの中で一番高額な一眼レフ(EOS 5D Mark3)が海水をかぶって瀕死状態。
メキシコのCANONで魂を移植して!?なんとか蘇ったけれど、(という表現が正しいのか?)
海水の影響で再びレンズに不具合は起きるし、
実は同時にちょっぴり水をかぶった通称元カレ、もう一台の一眼レフ(EOS 60D)も結局旅の途中で壊れちゃったし!
カメラ全滅じゃん・・・(苦笑)
よくぞ乗り切ったぞuca!
大袈裟に、自分で自分を褒め称えます!
それよりも、トラブルに合わないためのリスク管理能力を磨け、という話なのですが。
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とまあ色々ありましたが。
旅のトラブルなんて可愛いもの!
(幸い大怪我や、命に関わるような事件には巻き込まれなかったからこう言えるのです。)
半生を振り返ると、ここに到達するまでに、本当に心折れそうな苦しい事もたくさんあって、
(誰だってそう。順風満帆なんて誰一人いない。挫折や試練に立ちふさがれ、もがきながら生きている。)
だからこそ、
昔から描いていた夢をやっと実行し、
見知らぬ土地を開拓しながら白地図を埋めていく今の日々が、私にとって何ものにも代え難く幸福であり、
自分の選択を積み重ねていけるこの境遇がいかにありがたい事か、と。
そう痛感するのです。
そして、
帰る国があるからまた旅立てる。
この上なく幸せなこと。
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いつ旅を終えるの?
とよく聞かれるけれど、
私の中で旅の位置が最初とは少し変化しつつあって、
スペシャルなものでありながら日常でもある。
既に生活の一部になり、仕事をするだけの日もあるし、がっつり観光したと思えばお散歩程度の日もある。
例えば、今後どこを拠点にしてどう暮らしていくかという選択も自分次第だけど、
今の私には幸か不幸か?守るものも失うものも何もなく、
自由に生きるためには自立は必須だと感じ、荷物を全部出して実家も出てしまったので、故郷に帰ったところで実は家もないという。w
どこかに家を借りる(買う?)まではずーっと旅の延長!
そんな、完全に根無し草の私。
次々と新しい扉を開いていくようなこの環境の変化と放浪生活が今のところはとても気に入っているので、
スパンは変化していくかもしれませんが、いつまで!という確かな区切りはまだ決めていません。
まだ行きたいところはあって、身軽なうちにやりたいだけやり切ろうかな、なんて思ったりもするし、
とかなんとか言いながら、突然どこかに居を構えて定住を始めちゃうかもしれないし!?
つまり予定は未定という事で、今まで通り心の声と情熱に従って、フレキシブルにチョイスして行こうと思います。
そうすればいつしか自然と、あるべき次のステージへ導かれるはず!と信じている。
だって20代前半の時なんかは、世界一周は死ぬほど叶えたかった夢の一つではあったけれど、
こんな30代を送っているなんて想像もしていなかったし!
結婚して子どももいるだろうくらいに思っていたし!(20代の私ごめん、タイミング逃して完全に行き遅れた)
だから40代の私も、30代の今じゃ想像付かないような、180度方向転換した予想外の毎日を送っているかもしれない。
とりあえず、もうしばらくはノマディックな今のライフスタイルを続けて行こうと。
続けながら、
若い頃世界一周の旅に恋い焦がれたように、心揺さぶるくらいの次の夢を見つけたいなと思っています。
(性格上、常に小さな目標は持ちながら日々を過ごしてはいるのですが。私の一番の原動力!)
世界中を旅していると特に強く思うのです。
色んな生き方や価値観があって、正解も不正解もないんだ、と。
いや、正解は周りではなく自分が決める!
と自分自身に言い聞かせています★
こうしてますます自由なアラフォーになりつつある私ですが!
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しばらくは大好きな日本を満喫します。
美味しいものを食べ、会いたい人に会って、
また次の旅へ向けて、たっぷりエネルギーチャージしたいと思います!
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というわけで、
脈絡なくツラツラと書きましたが、
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世界一周フォトたび
第二章、おわり!
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(フォトたび第三章へ、つづく!?)
<検索キーワード>
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