日本の裏側に故郷があった
パラグアイには、一体なにがあるのだろう?
そこには、懐かしくて優しくて、ちょっぴりキュンと切なくて、
心がホッコリ温まる「ふるさと」がありました。
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エンカルナシオンのブラジル大使館でブラジルビザをGETした私。
次なる目的地は、イグアス居住区のはずれに位置するお宿「民宿小林」!
戦前から日本人の移住者がたくさん流れ込んだパラグアイ。
現在、日本人コミュニティがこの国の各地に点在し、イグアス居住区はそのうちのひとつなのです。
「民宿小林」は、旅人の間で大絶賛、大評判の宿。
パラグアイで唯一、どうしても行ってみたかったところなのでした。
一ヶ月以上も前に宿にメールをしていて、
その時にいただいた返信メールの行き方を頼りに「民宿小林」を目指します。
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エンカルナシオンからは恐らく3、4時間で辿り着くだろうと、
その日の午前中はゆっくり過ごしてお昼前に宿をチェックアウト。
のんびりバスターミナルに向かい、
午後1時、シウダー・デル・エステ行きのバスに乗り込みました。
ところがそれは完全なる誤算だった!
エンカルナシオンから乗ったバスは、いったんシウダー・デル・エステ手前の30km地点で下車。
そこからまた別のローカルバスに乗り換えなければいけないのですが、
(パラグアイのこの区間?はバスストップを○○kmと数字で表現するのです。
どこが基準になっているのかは分からないけれど、面白い!)
30km地点に到達するまでに、なんと5時間もかかってしまった!
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空は既に真っ暗。
しかもバスターミナルなんて分かりやすいものではなく、
下ろされた道路の脇は広い空き地になっていて、屋台がチラホラ並ぶのみ。
私は一体どこにいるの〜!?
ここからオレアリ行きのローカルバスとやらを拾わなくてはいけないのですが、
辺りは暗いしバスも車もトラックもビュンビュン走っているし、ちょっと難易度高すぎない?
とりあえず空き地の屋台に向かって聞き込み調査。
屋台のおっちゃんから、
「オレアリ行きのバスが来たら教えてやるよ」との心強いお言葉をいただいた私はひと安心。
そうすると無性にお腹が空いている事に気付いてしまいました!
目の前ではもくもくと美味しそうな煙をまき散らして、串刺し肉が炭火で焼かれています。
すかさず、「これ一つくださいな!」
そして、焼き鳥(?)にはやっぱりビールでしょ!
そこにいたお客さんと一緒になって串刺し肉にむしゃぶりついていたら、思いのほか早くバスが来てしまった!
「おい来たぞ!あれに乗るんだ!」
ええ、もう!?
ビール、ちょっとしか口付けてないよぅ。
「これいる?あげる!飲んで飲んで!」
まだキンキンに冷えたほぼ満杯の缶ビールを、一緒に飲んでいたおじさんに半ば無理矢理託す!
串焼き屋の小さな息子さんが、私のでっかなコロコロオスプレーを引きずり駆けていってバスを止めてくれて。
残りのリュックやらカメラバッグやらを慌ててかついで彼を追いかけ、
なんとか無事、オレアリ行きのローカルバスに乗る事ができました!
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みんな、本当に優しい。
現地の人たちの親切に触れて、あったかい気持ちでバスに揺られます。
けれども、余韻に浸ってバスを降り過ごしたら大変。
次は、ここから30分ほどの53km地点で降りなければならないらしい。
運転手さんに「キロメトロ、シンクエンタイトレス!シンクエンタイトレスねっ!」
と何度も念を押し、意識を集中して窓の外を見つめます。
といっても外は真っ暗。
道路脇に立つ「SOSポステ」という看板が53km地点の目印らしいけれど。
ところがそんな心配は杞憂に終わり、
ちゃーんとバスのスタッフが下車ポイントで声をかけてくれました。
あった!
そこにはSOSポステの看板!
大荷物を抱えてバスを降り、看板の麓から伸びるあぜ道を突き進んでいきます。
街灯なんてなくて、本当にただただ真っ暗。
頭上には星屑が瞬いているのみで自分がどんなところを歩いているかも分からない。
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やがて、左手に大きな建物の影。
門に近付いて耳をそばだててみると、何やら賑やかな日本語が響いています。
きっとここだ!
インターホンを鳴らしてみると、奥からパタパタと足音が聞こえ、
「あらー、こんなに遅くに!
よく分かったね〜!この時間によくバスがあったね〜!!
ほら、入って!」
予約もなく飛び入りでやってきた私を快く歓迎してくれた宿のお母さん!
無事に辿り着いた安堵感と、こんなに遅くに迎え入れてくれたお母さんの温かさにホッと胸を撫で下ろします。
建物の中に入ると日本人のお客さんたちがいっぱい!
みんな夕食を食べ終えて、そのうちの一人のバースデーパーティーをしているところでした。
その子のために、お母さんが知り合いに頼んで作ってもらっていたという誕生日ケーキ!
着いた途端状況が把握できずにアタフタしてしまいましたが、
私も一緒になってハッピーバースデーを歌い、便乗してケーキまでいただいて。(このケーキが美味しかった♪)
「晩ご飯まだでしょ!今日の夕食はすき焼きだよ。さ、食べて食べて!」
わお!!!
目の前には、グツグツと美味しそうに煮えたすき焼き!
お母さんが白ご飯と卵を用意してくれて、がつがつ頬張っちゃいました!
うぅ、五臓六腑に染みる・・・。
お父さんからビールまでいただいちゃって。
なんだなんだ、ここは天国か!?
こうやって、
「民宿小林」に辿り着いたその夜は、美味しいご飯とビール、そして思わぬ楽しい宴に立ち会って、
幸せな気持ちで眠りにつきました。
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翌朝。
この宿の全貌が明らかに!
昨日は真っ暗すぎて何も見えなかったけれど、
私がやってきた「民宿小林」は、こんなに大きくて立派な建物だった!
しかも、屋上にはジャグジー付き露天風呂!
なんと贅沢な。
ただし私が滞在していた時は閉鎖中でしたが★
そこから見下ろす景色は、
ただひたすら広がる緑に、赤土の道が一本、遥か彼方まで伸びています。
自然以外何もない。
お店も街灯も。
なんて、
なんてのどかな所なんだろう!
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その日の夕方、
「ucaちゃん、ucaちゃん出ておいで!
夕焼けが綺麗だよ!」
お母さんに声をかけられ、慌ててカメラを持って外に飛び出すと、
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幾重にも層を重ねる真っ赤な筋雲。
言葉を失って、ただただシャッターを切り続ける。
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綺麗・・・。
なんだか分からないけれど、
きゅうっと胸が締め付けられる。
この夕焼けを前に、
色んなものが削ぎ落とされて心の真ん中だけがポツンと残って、
子どもに戻っていくような、
なんだかすごくピュアな気持ち。
見た事もないこの景色に、不思議と懐かしさを覚えたのです。
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その夜お庭に出てみると、
暗闇の奥からふわりと現れた無数の緑の光。
そう、蛍です。
闇夜に乱舞する蛍の光。
あぁ。
日本の裏側に、
日本よりも日本らしさを残した故郷があった。
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真っ暗の中辿り着いたあの日、一瞬で好きになってしまったのに、
ここで日を重ねていくにつれもっともっと好きになって、
あと一日、あともう一日って、
この場所を離れたくなくなってしまう。
パラグアイの片田舎、
自然に包まれた「民宿小林」は、そんな場所でした。
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★民宿小林への行き方★
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事前にお母さんからいただいていたメール。
バスの乗り継ぎ方の詳細を書いてくれていましたので、ここに記載しておきますね♪
飛び入りでも歓迎してくれるけれど、たまに満杯になる事もあるみたいなので、
やはり事前に予約を入れておいた方が確実かとは思います。
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<エンカルナシオンからの行き方>
エンカルナシオンからシウダ―デルエステ行きに乗車し、km30で下車。
アスンシオン方向のロ―カルバス〈オレアリ行き〉に乗車し、km53で下車、目印はSOSポステ〈看板〉になりますので、
車掌に事前に伝えて下さい。〈km30から約30分を目安にして下さい。〉
km41から大体10~15分、車掌さんにkm53〈km274を過ぎた所です〉と何度か尋ねて下さい。
下車しましたら、SOSポステ〈看板〉の方に渡って徒歩5分です。
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<シウダー・デル・エステからの行き方>
シウダ―デルエステのバスタ―ミナルよりオレアリ行きのロ―カルバスに乗車しkm53で下車。
乗車時に車掌さんにkm53で降りたいと伝えて下さい。
(アシンシオン行きの大型バスでも乗車可能の場合がありますので車掌さんに尋ねてみて下さい。)
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アスンシオンからの行き方は予定になかったので聞いていませんでした!
すみません!!
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↓こちらに予約用のメールアドレスの記載があります。↓
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