神様の宿る場所
天を指し、凜と佇む孤高の巨人。
惚れ惚れする見事な美しさ。
マッターホルンに会いたい!!!
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ツェルマット最終日の今日を逃したらもうチャンスはない。
祈るような気持ちで迎えた朝。
まだ日も明けぬ薄暗い中、宿を飛び出してビューポイントの橋へ。
空は霞みがかってガスっぽく、
日の出の光を浴び、先端が真っ赤に染まるローソクマッターホルンを見ることはできなかったけれど、
昨日Tさんの言った通り!
みるみる雲が晴れて、青空が顔を覗かせ始めたのです。
よし、今日は行ける!!!
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同じゲストハウスに滞在していた、
それぞれ短期旅行でスイスに来ているhirokazuさんとkiyomiちゃんを誘い、
展望台を目指すことにしました。
GGB駅から、始発のゴルナーグラード鉄道に乗り込みます。
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あっという間にツェルマットが遠ざかり、
ジオラマのような街並みを背に、列車はぐんぐん上へ。
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真夏だというのにこの雪景色。
昨日まで3日間続いた悪天候で、たっぷりと降り積もったらしい。
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一面に広がる銀世界の中、天に向かって走る33分間の登山鉄道の旅。
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終着駅。
スイス一の見晴らしを誇ると言っても過言ではない、
ゴルナーグラード展望台に到着です。
この辺り一帯は、
スイスの最高峰(ヨーロッパ・アルプスで2番目に高い)モンテ・ローザを始め、
4000m級の山々に囲まれた場所。
世界でも稀有な、乗り物に乗って気軽に到達できる神々の領域の入り口。
そんな中、ひときわ存在感を放つのが、
そう。
マッターホルン!
念願叶い、
真っ白の峰が青空に映える、最高の姿を見せてくれました。
(ここからはしつこいほどにマッターホルンの写真が続きますが悪しからず。)
連山から距離を置き、一人だけポツンとそびえる独立峰。
ゆえに、谷の奥深くに位置するツェルマットの街からもマッターホルンを拝むことができるわけです。
こんなに綺麗な自然の三角形ってあります!?
地球上のどこを探しても、これほどピラミッドに近い形をした山はないでしょう。
鹿の角とも言わる鋭利な頭頂部がシンボリック。
あまりにも神々しく、怖いほどに圧倒的な美しさ。
かつては「悪魔が宿る山」だと信じれられ、
登山家たちの挑戦をことごとく蹴散らし、長い間、人々が頂に立つことを許してはくれませんでした。
アルプス山脈にある4000m級の山々はほとんど制覇され、
最後に残った大物マッターホルンは登頂不可能とさえ言われていました。
人を寄せ付けないこの外観が、見るものに恐れを抱かせていたようです。
1865年7月14日に初めて人類が頂きを踏み、
現在は多くの登山家が登頂を目指してこの山を訪れます。
展望台に入り、マッターホルンが一望できるカフェテリアでしばしティータイム。
3人でまったりカフェラテをすすっていたら、
ツェルマット8時発、2本目の鉄道に乗ってきた観光客が一挙に押し寄せ、屋内が急に混み合ってきました。
そのほとんどが見覚えのある顔ばかり。
観光客の大半が日本人、韓国人、中国人で占めている印象。
街中もそうでしたが、こんなにも日本語が飛び交う観光地は久しぶりかもしれません。
ちょうどお盆休みに差し掛かる頃、そしてヨーロッパの夏は最高の観光シーズンということで、年間で一番多いタイミングだったのかも。
邦人の団体客やツアーグループをあちこちに見かけます。
人の少ない始発で来ておいて良かったぁ。
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ごった返す展望台を後にして、再び折り返しの列車に乗り込みます。
ゴルナーグラードから一駅のローテンボーデンで降りて、
ここからは少し山歩きに繰り出そうと思います。
ところが、なんとkiyomiちゃんが突然ここで離脱!
靴も防寒具も不十分、
装備に不安を覚えたkiyomiちゃんは寒さに心が折れて、
「私はもういいです。このまま街へ帰ります。」
と。
えええ!?どして?
私の格好見てご覧よ!
ここにいる人たちの中で一番軽装、雪山にそぐわない格好してるよ!?
大丈夫だって。
行こうよ!
そう説得してみるもkiyomiちゃんの決意は固く、
下りの電車に乗ってツェルマットへ戻っていきました。
実は実は彼女、なんと、マッターホルンの存在を知らなかったんだって!
私と同じように氷河急行でサンモリッツからツェルマットへやってきて、
本当は昨日のうちに次の目的地へ移動する予定だったのが、
Hirokazuさんに教えてもらい昨日初めてこの山の存在を知って、延泊を決めたのだそう。
だから、大して思い入れもなかったのかな?
というか、ツェルマット中にいる観光客の中で、
果たしてマッターホルンを知らないものが他にどれくらいいるのだろうか!?
ほぼ0に近い気がする。
そのくらい、レアだと思う!
だって、マッターホルンはツェルマットにやって来る目的No.1の観光ハイライト・・・
のはずだよね。
ま、価値観は人それぞれだし!
旅する理由、スタイルなんて十人十色なので、
昨日ツェルマットにとどまる決心をして、こんなに素晴らしマッターホルンの姿を拝むことができた。
それだけでもう彼女がラッキーなことには間違いない!
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躊躇なく、鮮やかに去って行ったkiyomiちゃんの背中を見送り、
ここからはhirokazuさんと二人、逆さ富士、ならぬ逆さマッターホルンを目指します。
標識が指す方向にいくつかトレイルが伸びてるのだと思うけど、
雪で埋もれてしまい道が全く分かりません。
なんとなく人の流れる方向へついていくと、
湖、あった!
逆さマッターホルン、いたーーー!!!
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水面も凪いで完璧なリフレクション。
山の神様に感謝しかありません!
やっぱりkiyomiちゃんも来れば良かったのになぁ。
だって、ほら。
私こんな格好だよ。
靴も防寒具も不十分極まりないけど、
全然寒くないよ。
て、町歩きの延長気分で、
完全に服のチョイス間違えた!
「明日は雪が多くてとても歩けないと思うよ。」
Tさんご指名の常連のお客様にそう言われていたけれど、
せっかくだからまだ歩きたい。
もっともっと奥深くまで行ってみたいな。
雪原に残る誰かの足跡を頼りに、駅へ戻らず前へ進んでみることにしました。
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ザクッザクッ
荒らされていない雪の上は思ったよりも重め。
パウダースノウというよりは、クッキーのショートブレッドを踏みしめている感覚、というか。
とても歩きやすい。
気がつくと、周囲に私たち以外観光客は皆無で、
360度この銀世界を独り占め!
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どこにいたってマッターホルンは灯台みたいにそこにいてくれて、
方向感覚を失わないように目印の役割を果たしてくれる。
感動で言葉を失い、
心満たされて、
ただただ雪を踏む音だけが響き渡る。
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幸せで幸せでたまらない時間でした。
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何度かズベッと転びながらも、
ゆっくりゆっくりと雪景色を堪能しながら歩くこと1時間半。
リッフェルベルク駅が見えてきました。
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まるで、たった今迎えに来てくれたかのようなタイミングでやってきた下りの列車に飛び乗り、
ツェルマットへ帰ります。
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町に下りれば橋の上からもマッターホルン!
もう、
今日は何もかもがパーフェクトすぎる!
思い残すことはなにもない。
明日、ツェルマットを旅立ちます。
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