April 08, 2021  Categoyr: └ RUSSIA ( ロシア )

そのセンスはいかがなものか

エミルタージュ ロシア 美術館

先日長年の友人と会った時、一緒に彼女の息子ちゃんを保育園に迎えに行ったのですが、
その子の園のクラス名が、



ルーブル組
プラド組
メトロポリタン組
ブリティッシュ組
エミルタージュ組


という粋なラインナップ。
ひまわり組、とか、うさぎ組、とかじゃなくて、
名だたる世界の美術館(博物館)の名前だなんて!

しかも、

 

「私、全部行ったことあるよー!!!」

 

と一人テンション上がって息子ちゃんキョトン。
後日保育園の先生方に、ママのお友達が全部行ったんだってと伝えてくれたそうです^^
先生たちもキョトンとしていたみたいだけど!


そんなわけで。


エミルタージュ ロシア 美術館

サンクトペテルブルクの一大観光地、エミルタージュ美術館。

ティファニーブルーを彷彿とさせる色合いの壁に、カメオのような白い柱と窓枠、黄金の装飾。
豪華ながらもガーリーで可愛らしい外観です。

 

エミルタージュ ロシア 美術館


エミルタージュ ロシア 美術館


エミルタージュ ロシア 美術館


エミルタージュ ロシア 美術館

アレクサンドルの円柱そびえる宮殿広場、ネヴァ川沿いに位置するこの美術館は、
もともとは時の女帝エカチェリーナ2世の隠れ家であり、私的な美術品コレクションの画廊として建てられたもの。

 

エカテリーナ2世 ロシア 女帝

エカチェリーナ2世。
(中途半端な斜めアングルの写真ですみません)
ちょっぴりふくよかな安倍元総理大臣風味?

 

ロシアのトップに君臨し国を繁栄に導いたこのお方、ロシア人ではありません。

はるばるドイツからロシアの王子様のもとに嫁いできた女の子は、
幼く未熟な夫を尻目にロシア語を猛勉強し、文化を学び、
ロシア正教にまで改宗してロシア人以上にロシア人になり切る努力を惜しみなく注いで国民からの信頼を勝ち取っていきます。
一方旦那様のピョートル3世はドイツかぶれの無能な男で人望は薄く、
皇帝に即位した後たった半年で無血のクーデターによりその座を引きずり下ろされ、
ロシアの血を一滴も持たないロシアの女帝が誕生したという、
なんともドラマティックな主人公!

 

「英雄色を好む」でたくさんの恋愛を楽しみ、60歳の時には40歳の恋人がいたとか!

 

ベルリンから225点の絵画を購入したことから彼女の美術品収集が始まり、
ヨーロッパ中からコレクションを買い集めてエミルタージュ美術館の基礎が築かれました。

 

巧みな政治手腕でロシアを近代国家に押し上げたエカチェリーナ2世を癒したのは、
「美と恋」だったのです。

 

エミルタージュ ロシア 美術館

エミルタージュ美術館には約300万点の美術品が収蔵されており、
冬宮、小エミルタージュ、旧エミルタージュ、新エミルタージュ、劇場エミルタージュの五つの建物で構成されています。
これだけでも莫大感が伝わりますよね。
宝箱の中を彷徨う超巨大迷路。

 

たった半日で館内の全てを網羅することはとても不可能で。
なんとなく流れに従って回った各部屋の様子を一部ダイジェストでお送りします。

 

大使の階段 エミルタージュ美術館

大使の階段から散策スタート。

 

ピョートル大帝の間 エミルタージュ美術館

ピョートル大帝の間。

 

紋章の間 エミルタージュ美術館

紋章の間。

 

以下、ざっくり。(もうよく分かんない)

 

エミルタージュ ロシア 美術館


エミルタージュ ロシア 美術館


エミルタージュ ロシア 美術館


エミルタージュ ロシア 美術館


エミルタージュ ロシア 美術館


エミルタージュ ロシア 美術館


エミルタージュ ロシア 美術館

壁も柱も天井も、
床も窓もカーテンも、
インテリアもシャンデリアも。
全てが全てがゴージャスすぎて!
しかもそれぞれのお部屋のデザインや色使いが全て異なっていて、
飽きないどころか目と脳が麻痺して若干飽きてくる。笑

 

レオナルド・ダ・ヴィンチ ブノワの聖母

こちらの絵画はエミルタージュ美術館の中で一番人気のスポット。
数少ないレオナルド・ダ・ヴィンチの『ブノワの聖母』と、

 

レオナルド・ダ・ヴィンチ リッタの聖母

同じくレオナルド・ダ・ヴィンチの『リッタの聖母』

 

パヴィリオンの間 エミルタージュ

パヴィリオンの間に展示されている『孔雀の時計』は、
恋多きエカチェリーナ2世が最も信頼し心を許した最愛の恋人、軍人ポチョムキンより贈られた仕掛け時計です。

 

孔雀の時計 エミルタージュ美術館

孔雀が羽を広げ精巧に動く様子は備え付けの映像で見ることができました。

 

エミルタージュ ロシア 美術館


エミルタージュ ロシア 美術館

日本の美術館ではあまり見ることのない光景かな?
小学校の課外授業でしょうか。
子ども達が地べたに寝そべってスケッチをする姿が可愛くて、ホッと束の間癒されました。


半日駆け回って私ががっつり見学できたのは、

 

フランス古典美術
イタリア美術
スペイン美術
ロシアの歴史と展示
イコン画

 

最後に印象派の絵画が見たくて展示場所を探し回ったけれど見つけられず、
係員さんに尋ねたら、窓から外を指差して別館であることを教えてくれました。
すっかり疲れ果てていた私は移動を諦めてここでジ・エンド。

 

もう無理。
もうお腹いっぱい。
クラクラとめまいがしてくる。

 

世界中のご馳走を一度に食べられないように、
たたみかける美しい物たちも、目と脳が一度に受け取る情報には限界があります。

 

そんな豪華絢爛な装飾や美術品の中で、
この日一番の強烈なインパクトを残したのはこのスポットだったかもしれない。

 

エミルタージュ ロシア 美術館

視界にサッと入り込んできた違和感。

 

エミルタージュ ロシア 美術館

焦って隠し撮りゆえすんごいピンボケなのはお許しを。
ピンクの上下ミッキースエットにオレンジベースのカラフルなスカーフ、足元は茶色のショートブーツ。
なんつーセンス!!!!!

素晴らしいご馳走の中に間違って紛れ込んだ、ケミカルな合成着色添加物のような。

 

色々と胸焼けのエミルータジュ美術館でした!

 

※2017年10月の旅のお話です。

 

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