アワサの悲劇!この旅最大級の盗難事件
ダナキルまでは怖いくらい順調にきていたエチオピアの旅。
人はみな親切だし、予定通り完璧にスケジュールは進むし!
心に油断が生まれていたのだと思います。
なんだ、アフリカ余裕じゃん♪と、正直高を括っていた。
まさかここから南に下るにつれて、エチオピアの洗礼を受けまくる事になるとは予想だにせず・・・!
素晴らしかったダナキルツアーが終わりました。
ここからはまた、息つく間も無く怒濤の移動がスタート!
夕方ダナキルから帰ってきた日はメケレで一泊し、
汚れた洋服たちは洗濯する間もなく溜まる一方、身体をゆっくり休める事もなく、
翌朝5時半発のselamバスに乗り約14時間の移動。
すっかり日も沈んだ20時、最初に降り立った町、エチオピア首都のアジスアベバへ帰ってきました。
そこから宿に向かいチェックイン。
アジスアベバで一泊した翌朝は、真っ暗闇の早朝4時に宿をチェックアウトし、
タクシーを拾ってバスターミナルへ。
タクシーを降りるやいなや、
待ち構えていた現地人が私のどでかいコロコロオスプレーを引ったくるように肩に抱え上げ、
タクシーの運転手が私の行き先を彼に告げると、
私をバスまで案内してくれると言ってサッサと人ごみの中を歩き始めたのです!
「チケット売り場はこっちだ。」
まずは連れてこられたカウンターで、アワサ行きのチケットを購入。
すると彼は、私の荷物を持ったままバス乗り場の方へスタスタと歩いてゆきます。
「いいよ、自分で持つから〜!」
そう叫びながら、バスも人もぐちゃぐちゃでごった返す広場の中、小走りで後を追いかけるも、
足早の彼はグングン先を行ってしまいます。
アワサ行きらしいバスの前に到達しました。
するとすかさず、
「50ブル」
はあああ!?
それって、アジスアベバからアワサ行きのバス代の半額くらいだよ!
頼んでもいないのに勝手に荷物を引ったくって案内して、
そんな高額なチップ払うわけないじゃん!!(50ブル→当時約300円)
彼は払えの一点張り、私は意地でも払わない。
両者一歩も引かず、終わりなき攻防が延々と繰り返されます。
大きな荷物はバスの中には持ち込めないらしく、
係の人(?)がハシゴをつたって、バスの屋根の上にコロコロオスプレーを運び上げました。
そこでももちろん「マネー」要求。
ああ、これが噂の荷物代ね。
エチオピアでは、公共のバスでさえ観光客価格が存在し、
さらに、荷物をバスの屋根に乗せる上げ下げ代をプラスアルファで必ず要求され、足下を見られぼったくられるとは聞いていた。
そして、毎回応戦するのは非常にめんどくさく、とてもイラつく作業だと。
案内役をさっさと撒きたかったので荷物係にチップを渡し、
バスの扉が開いた瞬間すぐさま乗り込みました。
すると、案内の彼は私を中まで追いかけてきて、
しつこくしつこく、「50ブル」
うわー、なにこの粘着!
一筋縄ではいかなかった!!!
しまいには「警察呼ぶぞ!」とすごまれて!!!
「警察?呼べばいいじゃん!連れてきてよッ」
私も久しぶりにムカついて強気★(笑)
「ここには呼べないから警察に行くぞ!ついて来い!」
「警察なんか行かないよ!バスが出ちゃうもん。そっちが連れて来てよ!!」
この押し問答、エンドレス。
こんなにしつこくて一方的で理不尽なやつ、さすがに今までの旅の中で初めて遭遇したかも・・・。
お金を渡さない限り決着は付かなそう。
彼はバスを降りる気配もないし、まわりの乗客は好奇心の目を向けながらも知らん顔。
結局こちらが根負けして10ブルを押し付け、
「これだけねっ」
「No!!!50ブル!!!」
あーーーーもうっめんどくさいッ(#`Д´)
払わないと、この人、消えてくれない。
追加の40ブルを投げるように渡すと、彼はようやくバスを降りていきました。
はぁぁぁぁ。朝っぱらからドッと疲れた(o´Д`)=з
うかつにも荷物を人質に取られたのが私の油断だったな。
これから、バスターミナルでは重々気をつけなくちゃ!
これが、エチオピアの洗礼ってやつか。
いえいえ、まだこのくらいは序の口★
本当の悲劇の幕開けは、これからだったのです!!!
★
★
★
首都アジスアベバから南に約6時間。
小さなゴキブリがシートを這うバスに揺られながら、次に訪れる町「アワサ」に到着しました。
アワサは湖が美しいリゾート地。
エステが格安で受けられるという情報を得て、急遽立ち寄る事に決めたのです!
エチオピアに降り立ってから息つく間もなく、移動、ツアー、移動、移動を繰り返してきた私。
溜まった洗濯物をいっきにさばきたいし、エステで癒されて、落ち着いてブログもUPして、
早朝移動を気にせず、久しぶりにゆっくり眠りたい。
よし、3泊くらい滞在して、めいっぱいのんびり過ごしちゃおう♪
そんな癒しとリラックスを求めてアワサにやってきたのですが・・・!
★
★
バスがアワサのターミナルに着いて、
扉が開いた瞬間!
外から信じられないくらいの勢いでどっと人が押し寄せて、
バスを降りたい人とバスに乗りたい人でごった返し、我が我がとぎゅうぎゅうのごちゃまぜ!
車内は地獄のおしくらまんじゅう、無法地帯のカオス状態!!
順番待ち?譲り合い?そんなものはこの密室空間には存在しません。
ちょっと、何なのコレ!?
ただただ圧倒される!!!
今思うと、ダナキルツアーからメケレ、アジスアベバ、と早朝移動が続き、
睡眠をまともに取っていなかった私は、きっと判断力が鈍っていたのだろうとしか思えません。
この旅最大の失態。
ありえない行動を取ってしまうのです!!
とにかく、早くバスを降りないと・・・。
でも、人の波がこちらに押し寄せてきて、全く身動きが取れないよ(≧Д≦)!!
すると、
扉付近で救いの手を差し伸べてくれるスタッフの姿が!!
荷物を先にこちらに渡せ、パス!パス!!のジェスチャー。
おお!ありがたいO(≧∇≦)O
まずは座席の足下に置いていたバックパックを、思い切り腕を伸ばし、頼んだっ!とばかりに手渡す。
それから、頭上の網棚に上げていたエコバッグを、これまたすまん、よろしくっ!と彼に手渡す。
身軽になった私はなんとか人の流れに逆流し、やっとの思いで扉に辿り着き、
はじき出されるようにバスを飛び降りました。
ふぅーーーー、助かった・・・ε- (´。`;)
と、
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あれ・・・。
あれれ。
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★
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いなーーーーーい∑(゚□゚;)!!!!!
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私の荷物を託したバスのスタッフがいない。
いや、もしや、あの人、スタッフなんかじゃなかった!?
頭が真っ白とは、まさにこの事。
身体が底から震え出すのを感じます。
気付いたら衝動的に、
「ねえっ、見なかった!?
荷物を、ピンクのリュックを抱えた男を見なかった!?」
手当たり次第にそこら中の人たちに叫びながら、一心不乱にバスターミナルの広場を駆け回っておりました。
でも、全ては後の祭り。
もちろん彼は姿を現しません。
ようやく、今置かれている状況を理解しました。
やられた。これは盗難だ・・・!!!
心をなんとか落ち着けて、頭の中をフル回転。
今手元にある無事なものは、
大切な大切なカメラ。
服の内側にかけているパスポートやお金、普段使いのクレジットカード。
レザーショルダーにはiphoneといくらかのエチオピアブル。
バスの屋根から下ろしてもらったコロコロオスプレー。←もちろんまたチップを要求された。
そして盗られたものは、
<大きなバックパックの中身>
パソコン、ハードディスク、ipod、手帳、貴重品袋(クレジットカードや国際免許証、その他もろもろ)、
コード類全部、海外電源変換アダプタ、ダウンジャケット、化粧ポーチ、日焼け止め
<エコバッグの中身>
カメラの三脚、寝袋、コンバースハイカット
愕然・・・。
盗られたものを思うと、改めて事の重大さに打ちひしがれます。
盗人に自ら獲物を差し出す、なんとお人好しの被害者なんだ、私は(笑)
あー情けない、悔しい!
馬鹿だ、本当に馬鹿だ(。ノω\。)
どうしてあんなに大切なものたちを、見知らぬ人に手渡しちゃったの。
時間を巻き戻したいよ・・・。
パソコンなんて、この旅で、盗られたの二度目ですよ!?(泣)
この短期間で二回も!!アハハ〜(泣笑)
ハードディスク、今までの全ての写真データが入っていたのに。
これは二重バックアップを取っていたもうひとつの片割れが手元にあるから、ギリセーフだけど。
いや、そんなものより手帳!!!
旅に出てからずっと、スケジュールや使ったお金、泊まった宿の名前と感想、細かいメモなどを記していた
お金では買えない、大切な旅の記録だったのに。
化粧ポーチも地味に痛い。
いつもはコロコロに入れているのに、今日に限ってなんでバックパックに(泣)
全部日本から持ってきたものだったし、ゾーリンゲンの毛抜きは特にお気に入りだったのに〜。
寝袋・・・これがないと、エチオピア以南のアフリカの旅では困るよね。
コンバース。カイロで買ったこの旅初のスニーカー。ダナキルで使ったきりになっちゃった。
そんな事より、クレジットカードを止めないと。
もう、これから先レンタカーも運転できないのね。
ブログだけで私を知っていただいている方には、すごくしっかり者で落ち着いた印象を受けるそうですが←?
実際の私は、本当に抜けていて、ポヤーッとしていて、ワチャワチャしていて
こげんあるとですよ・・・(T∇T)トホホ
ああ、それにしても。
どうしよう、
これからどうすればいいの!?
気が動転して落ち着かない私を、バスターミナルで働く好青年aderaが根気よくなだめてくれました。
「今、警察に調査をお願いしているからね。」
調査!?
こんな田舎町で、調査って・・・
見つかりっこないよそんなの。
うなだれる私。
落ち着きを取り戻すまでの2時間ほど、バスターミナルのオフィスの脇に座らせてもらい、
仕事が一段落したaderaが、私を警察へ連れて行ってくれる事になりました。
そうだ、ポリスドキュメントを作ってもらわないと。
こんな小さな町にも、一応警察署ってあるんだ。
エチオピアの警察は、ちゃんと対応してくれるのだろうか。
不安を抱えながら、警察署へ向かいます。
★
★
警察署に着いて中に通され、aderaに通訳をしてもらいながら、事の顛末を一部始終伝えました。
そして、保険請求のためには警察の盗難届けの書類が必要だという事を。
すると、警察のお偉いさんがみるみる怒り出して、
「そんな盗難はありえない!
君は嘘をついて、保険会社から利益を得るために書類を作らせようとしているんだ!!」
へ・・・!?
一瞬耳を疑いました。
この人は何を言っているの?
どうしてそんな解釈になるの!?
こんなにも真剣に、必死に、拙い英語で、思い出したくもない盗難事件の詳細を一生懸命伝えたのに・・・!!
精神的ショックに追い打ちをかけるような警察の態度に、
涙がみるみる溢れ出し止まらなくなって、
悔しくて、悲しくて、情けなくて、
警察署内で号泣してしまったのです。
この旅で初めての、号泣。
連れてきてくれたaderaは、そんな私を、オロオロしながらも優しくなぐさめてくれるのですが、
涙が止まらない。
この平和な町アワサで起きたまさかの盗難事件。
そして、敵はここ警察にも!!!
果たして、無事、ポリスドキュメントを作成してもらう事はできるのでしょうか。
これからの私の旅はどうなるの?
この旅最大級、絶体絶命のピンチが、今目の前に立ちはだかっています。
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