【カミーノ】サンティアゴ巡礼スタート地点へ

SJPP サン・ジャン・ピエ・ド・ポー

いよいよマドリードからサンティアゴ巡礼のスタート地、
スペインとの国境近くに位置するフランスの小さな街、サン・ジャン・ピエ・ド・ポーへ向かいます。
舌を噛みそうな長い名前。以下、略してSJPPと記します。



これから800kmの道のりを、30日~40日で歩き切る計画。
場合によっては前後するかもしれません。
カミーノが終わってもまだまだ長い旅を続ける予定なので、
大荷物のコロコロオスプレーや一眼レフはマドリードの宿PENSION ARBOL DEL JAPONに預かってもらい、
歩き終わったら再びここへ帰ってくる予定です。

 

カミーノを歩く長期間、大切な荷物たちを信頼のおける方に預かってもらいたい。
そんな理由から日本人が営む宿を探していました。
マドリードのアルボルを見つけ、予約を入れる時点でその旨をメールで伝えると、
巡礼から戻ってきた時の宿代を先払いしておくという条件で、ありがたいことに快く了承していただきました。

 

マドリードに着いて実際にお会いした宿のオーナーご夫妻はとても素敵なお二人で、
荷物を宿に残し、安心してカミーノへ旅立つことができたというわけです。



マドリードを出発する日は奥さんからの温かいサプライズが!
お料理上手の彼女が揚げ餃子とおにぎりのお弁当をこしらえてくれていたのです!
日本からのロングフライトを経てマドリードに到着した日にもおにぎりを差し入れてくれたけど、
まさか旅立ちの日にまで。

 

まだぬくもりの残るお弁当をバックパックに詰めて、よいしょと背負ってみます。
んーーー、こんな感じかな?
腰のベルトをカチッと止めると、

 

「背中がこんなに開いていたらダメよ。
動画で見たんだけど、もう少しリュックを持ち上げて、ぴったりと背中に添わせるようにしないと。」

 

奥さんが、ショルダーのストラップをギューっと引き伸ばして短くし、バックパックの位置を調節してくれました。
背負い方一つでも負担が全然違うみたい。
本当に、どこまでも優しい・・・!

 

バックパックはOK。
靴紐もギュッと結び、ショルダーバッグを腰に巻いて。

 

「行ってきます!頑張って、最後まで歩き切って、またマドリードに帰ってきますね!」

 

中西さんご夫妻に見送られながら、宿の建物を出て地下鉄へ。

ターミナルに移動して、販売機でチケットを買ってバスに乗り、SJPPを目指します。



バスに乗ったら大抵睡魔が襲ってくる私。
二度の乗り換えを経て、ウトウトしていたらいつの間にやらあっという間にSJPPに到着。

 

サンティアゴ巡礼 カミーノ 地図 フランス人の道

スペインの真ん中マドリードから、国境を越えて、フランスの端っこSJPPへ。
ここがサンティアゴ巡礼の、フランス人の道の玄関口。

 

バスを降り、人の流れに従って歩きます。
城門をくぐると坂道の路地へ。

SJPPは、石畳の小道の脇に白い壁とレンガ屋根の家が連なる、
絵本の世界のような可愛らしい村でした。

 

SJPP サン・ジャン・ピエ・ド・ポー

今日はとても穏やかな気候。
村を突っ切る小さな川はピタリと水面を止め、水鏡を作り出していました。

 

SJPP サン・ジャン・ピエ・ド・ポー

小さな村のメイン通り。
アルベルゲ(巡礼宿)、巡礼グッズ、お土産のショップなどが並びます。

 

SJPP サン・ジャン・ピエ・ド・ポー

城門の上から見下ろした民家。

 

SJPP サン・ジャン・ピエ・ド・ポー

2016年には「フランスの最も美しい村」に加盟し、巡礼路の「フラン人の道」の拠点でもあることから、
小さな村ながらも観光客や巡礼者が毎日ひっきりなしに訪れる場所なのです。

 

のんびりウロウロしていたら、アルベルゲの扉が次々に「complet」の文字。
村に到着した巡礼者が次々とチェックインし、ベッドがあっという間にフルになっているようです。

ヤバイヤバイ。
宿を探さないと!

 

歩き回ってようやく空いているアルベルゲを見つけ、今夜のベッドをなんとか確保しました。

荷物を降ろしてまた外出。

 

SJPP サン・ジャン・ピエ・ド・ポー

めちゃくちゃ可愛いアンティークショップを発見!
とっても好みのワンピースを見つけたけれど、なかなかのお値段に躊躇してしまいます。
いや、お値段とかじゃなくて!
これから800kmの道のりを歩くのに、ワンピースなんて余計な荷物を増やしてる場合じゃありません。
いつもの旅の癖をグッと押し込めて。
私に今必要なのはこれじゃなくて、

 

SJPP サン・ジャン・ピエ・ド・ポー

こっち!

巡礼ショップで地図とホタテの貝殻を購入しました。
ホタテ貝はペルグリーノ(巡礼者)の証。
バックパックにぶら下げて歩きます。

サンティアゴ巡礼のために作られた「フランス人の道」の冊子の地図は、区間区間の距離が細かく記されていて、
道中の公営・私営のアルベルゲも網羅されているし、日々のプランニングに大いに役に立ちそう!

村の巡礼事務所では真っ白なクレデンシャルをget。
これはいわば巡礼者のパスポート。
毎日アルベルゲやバル、教会でスタンプを押していくことで、歩いた軌跡がここに全て記録されていくのです。


事務所内で、突然バースデーソングの合唱が響き渡りました。
まさに今日誕生日を迎えた巡礼者がいたようで、スタッフや周りの人々がみんなで歌いお祝いをしていたのでした。
HAPPY BIRTHDAYの歌は世界共通!
新しい歳の始まりとともに、巡礼の旅もスタート。
いいですね!


さあ、
明日からいよいよ、

 

私も、挑戦の一歩を踏み出します!

 

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