ドブに捨てた1万円
天候ばかりはどうしようもない。
神様の領域だから、あとはもう運を天に任せるしかない。
特に旅行に関しては、旅先の印象と思い出が大きく左右される重要なファクターですよね。
基本、旅のお天気には恵まれてきた私ですが・・・。
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早朝クールを出発し、弾丸リヒテンシュタインの旅を終えて、
お昼前にはクールに戻ってきた私。
宿の受付に預けていた大荷物を取りにVIVA Hostelへ戻り、コロコロちゃんを引き取ると再びクール駅へ。
スイスの観光列車第二弾!
サン・モリッツとツェルマットを結ぶ全長280kmにグレッシャー・エクスプレス。
氷河急行の旅が待っています。
予約していた座席へ。
今回はクールからツェルマットまでの約6時間の列車移動。
山を越え谷を越え、広大な草原の中を優雅に駆け抜ける。
標高600mのクールを出発し、峠の最高地点はなんと標高2003m!
91ものトンネルを抜けて、アルプスのダイナミックな自然をこれでもかと味わう魅惑の鉄道ルートです。
さ、ゆっくりと列車の旅を楽しもう!
そう思っていたのですが、
あれ。
あれれーーー!?
怪しげな雲ゆきだったのが、いつの間にかポツリポツリと雨を落とし、
気付いたら本降りに。
私はというと、
カメラ小僧に徹していたベルニナ急行とは打って変わって。
午前中のリヒテンシュタイン観光で苦手な早起きをしていた上に、
窓の外は始終こんな景色なので、
乗車中のうち8割は寝ていました!笑
氷河急行のチケット代は、ハーフフェアカードを使い半額で約10500円。
なんて贅沢な昼寝をしてしまったんだ!
さよなら諭吉さん・・・。
こればっかりはね、仕方ないですから。
お天気だけはどうしようもない。
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夕方18時過ぎ。
最終目的地のツェルマットに到着。
切り立った谷の隙間に黒っぽい木造家屋が並ぶメルヘンチックな街並み。
ツェルマットの周囲には4000mを越える山々が29も連なっているのだけど、
谷が深すぎてツェルマットからは拝めないらしい。
それではなぜ、世界中のアルピニスト、観光客がこぞってこの町に押し寄せるのかというと、
スイスのシンボル的存在とも言える名峰マッターホルン。
唯一マッターホルンだけがツェルマットを見下ろし、
その姿を人々の前に現してくれるのです。
のはずなのですが。
それはお天気に恵まれた時の話。
マッターホルンがちょうど目の前に拝めるビューポイントの橋。
あいにくの悪天候、そう簡単に姿を見せてくれそうにはありません。
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予約していたゲストハウス、The Matterhorn Hostel Zermattにチェックインすると、
ちょうどハイキングから帰ってきた複数の日本人の方々に遭遇。
話しかけてみました。
グループを連れていたガイドのおじさまTさんは、高校で国語の教師をしていたそうで、
60歳で定年を迎えてからは毎年夏の間をスイスで過ごし、日本のお客様相手に山岳ガイドをしているという根っからの山男!
見た目もしっかり山焼けして浅黒く、
とても高校教師をされていたとは思えない、逞しさが滲み出る風貌!
「お天気良くないですね。
あ、ツェルマットでチーズフォンデュくらいは食べておこうと思うんですけど、
どこかオススメはありますか?」
と何気なく尋ねると、
「明日作ってあげるよ!」と。
えーーー!?
自家製チーズフォンデュ、食べたーーーーい!!!
周りも盛り上がり、急遽フォンデュパーティーが開催されることに!
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翌日。
相変わらず雲は重く、マッターホルンは影も形も見せてはくれません。
気を取り直して。
今日は待望のチーズフォンデュ!
宿の子たちとスーパーへお買い物。
じゃがいも、にんじん、牛乳、マッシュルームにソーセージにフランスパン。
Tさんご指定の食材を次々とカゴに入れていきます。
材料を持ってTさんが滞在するキャンプサイトへ移動。
オシャレなホテルやレストラン、土産物屋が並ぶ、いかにも観光地なツェルマットに、
テントを張れるこんなキャンプスペースがあったんだ。
さて、準備に取り掛かりましょう!
この塊が一番大事。
ワインの香りを閉じ込めたフォンデュ用チーズです。
助手の私たちは野菜、お肉、パンをせっせとカットしていきます。
その間、Tさんはフォンデュソース作り。
オリーブオイルとバターを温め、
牛乳を加え、チーズを投入。
いい香りが辺りに漂います。
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パーティーの準備が整いました。
ちょうど、Tさんの山仲間で現役の高校体育教師の女性と、
(彼女は15年前に初めてマッターホルンを登頂してからすっかり魅せられ、
国内外の山々を登り続けている。)
Tさんの常連のお客様である男性もキャンプサイトに現れて輪に加わり、
皆で鍋を囲み、わいわい楽しくただきました♪
思ったより大人の味!
ワインの香りが濃厚で、美味しいーーー!!!
実は、スイスに入ってから食事の節約モードをONにして、まともな物を食べていないんです。
(厳密に言うとフランスからかな。)
鬼物価のスイスですから外食にはなかなか踏み切れない。
スーパーでパンとポテトサラダを買ってきて、冷たいサンドイッチを作って凌ぐ日々。
最近は食の部分が充実していなくてちょっとさもしかったので、
余計に温かいお料理が身に沁みる!
もともと、
ツェルマットでは奮発して、レストランで本場のチーズフォンデュを食べようと考えていたんだけど、
町中のメニューを覗くと単品で30フラン前後はするんですよね。
(3000円〜3500円と言ったところ。)
それが、Tさんにお誘いいただいて、
一人たった5フランで美味しい手作りチーズフォンデュをお腹いっぱいいただけたのだから!
しかも、山好きたちのディープなお話をおつまみに。
最近ちょうど、小説「神々の山嶺」を読んだばかりで、山が身近に感じていたところだったから、
エピソードがどれも興味深く。
お天気はあいにくだったけれど、
お腹も心も満たされ、
至福の時を過ごさせていただきました。
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「明日はマッターホルン、見えますかね。」
ポツリと呟いてみる。
実はこの後友人と合流する予定が控えていてフライトも抑えてあり、
お天気待ちをするほどの日程の余裕がない私。
マッターホルンを見ることのないままツェルマットを後にするのは悲しいな、と。
するとTさん、
「明日はきっと晴れるよ!
気圧がグングン上がっていて、雲の力も弱まっている。」
ほんとに!?
山の天気を知り尽くした男、マッターホルンのベテランTさんの言葉は何より説得力がある!
氷河急行がコケてしまった分、マッターホルンにさらに期待を寄せる私。
ついにご対面なるか。
明日が楽しみです!
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