【カミーノ25】地獄ロード
<カミーノ25日目>
神アルベルゲLa Fincaの個室風ロフトベッドで熟睡を勝ち取って、すっきり快調な朝。
旅支度を済ませてから受付レストランの棟へ。
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昨日に引き続き、二日連チャンの禁じ手を使わせていただきます!
5ユーロ荷物転送サービス~ゥ♪(初代ドラえもん風に)
すっかり味を占めてしまった、わけではなく!?
何せ、今日の道のりは昨日よりも長い33km!
もっと、もっと!と自分を追い込むためにこの目標を設定したわけではないのです。
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前夜、いつものようにカミーノmapを開いて翌日のルートの予習と確認。
(サンティアゴまでにかかる日数と日々歩く距離、目的地の計画はあらかじめ立てているのですが、
その日のコンディションや天気によって目標まで到達できなかったり超えたりと、そこはフレキシブル。
都度微調整して、サンティアゴまでのプランをアップデートしていく感じの毎日です。)
で。
地図を眺めていると、
今泊まっているPOBLACION de CAMPOSから小さな集落をいくつか通過し、
少し大きめの街CARRION de los CONDESまでの距離が約16km。
さすがにそれは物足りないな。
ページをめくりその先の行程を見てみると、
CARRION de los CONDESから次の村のCALADILLA de la CUEZAまでが飛んで17km!
その間、Cafe Movilの文字以外街も村もなにもなく、長時間バル休憩を取ることができません。
つまり、翌日のゴール設定を16km先のCARRION de los CONDESにするか、
休憩ポイントのない倍以上の17kmをさらに歩き、33km地点のCALADILLA de la CUEZAまで頑張るか。
33kmは未知の領域だけど、
今日は30kmを余裕で歩けたんだから、プラス3kmくらい大したことないよね!?
また荷物サービス使ってさ!←やはり味を占めている・・・
というわけで!
あっさり過去最長更新。
33km先を翌日の目的地に決めました。
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朝7時。
バックパックを置き去りにして、最高アルベルゲのLa Fincaを後に。
ちなみに、ここにステイしたtomoki君はのんびり派の私よりさらにねぼすけのため、
一足お先に出発します。
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やはり、バックパックのない背中は汗もむれずに爽快!
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足取り軽く、テンポ良くさくさくと歩けます。
途中立ち寄った集落のバルで朝ごはん。
にんにくの効いたポテトサラダは最近のお気に入り。
フレッシュオレンジジュースはもはや定番です。
国道脇の道をひたすら歩くと、
前方に見えてくる街並みは、出発地から16km地点のCARRION de los CONDES。
等間隔に並ぶホタテの道しるべを追いかける、
迷いようのない直線の道です。
バランス感覚の優れたワインボトル。
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口笛を吹いていたら着いちゃうぐらい?余裕の16km。
CARRION de los CONDESにあっけなく到達。
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修道士様をストーカーのごとく追いかけて、
誘われたのは街の真ん中の立派な教会。
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シンと静まり返った教会の中で随分長居した後、
街の終わりのガソリンスタンドでコーラを買って飲み干し、
ここからが折り返し。
気合いを入れ直して、ランドマークの何もない後半17kmに突入します。
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しばらく続いた国道沿いの道は、やがて照り返しの強い白い砂利道に変わりました。
周囲を麦畑に囲まれ、目印になるようなものはありません。
涼めるような木陰もほぼなし。
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右を向いても左を向いても遮るもののない平地。
ただただ麦畑。
(雲の形が素敵。)
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17km、順調に行けば4時間ほどでゴールするはずですが、
変化の少ない単調な景色が実際以上に距離を感じさせ、時計の針もなかなか進んでくれません。
何より、
一番解せなかったのが太陽の向き!
西を目指すフランス人の道は、太陽は常に背後にあると前回の記事でお伝えしましたが、
この道に限ってはなぜか太陽が斜め前、または前方にたびたび登場し、
正面からギラギラと照らしにかかってくるのです!
なんで?
どうしていつもみたいに太陽が後ろにいないわけ!?
容赦の無い直射日光を体前面に浴びて、暑さで体力は奪われるわ、顔はジリジリと日焼けするわで頭クラクラ。
カミーノmapに記されていた道中のCafe Movilの文字。
それだけを唯一の救いに歩いていたのですが、いるはずの移動販売車が行けども行けども全く見当たらない。
そうだった。今日は安息の日曜日・・・。(チーン)
ああ、発狂しそう。
しかも!
残すところ3、4km。
あと1時間ほどでゴールに辿り着くはずなのですが、
一本道のはるか彼方をどんなに目を凝らしてみても、街並みらしきものは一向に姿を現す気配がありません。
おかしい。
そんなはずはない。
もうそろそろCALADILLA de la CUEZAが見えてきてもいいはずだ。
スマホを取り出し、オフラインマップのアプリを立ち上げて方角を確かめてみても村の方向は合っていて。
なのに、
なのに、
村が全く見えてこない!
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ほぼ平坦なこの道だけど、多少の緩やかなアップダウンが何度かあって、
坂を越える度に、次は、次こそは!と望みをかけるのだけど、
でもやっぱりCALADILLA de la CUEZAの集落は出てきてはくれなくて。
暑さと理不尽な怒りでついに脳みそ沸騰。
気付くと発狂してしまいました。
「街がなーーーーい!!!」
「街がないよぉぉぉ!!!」
「街はどこーーーー!!!」
半べそかきながら大声で叫び狂う36歳の女、その姿は一歩間違えば不審人物。
ここが日本なら通報されてもおかしくなかったでしょう。
だって、
街、村、バル、目指すものがなく延々と終わりの来ない、長く単調な道。
まさか、こんなにもしんどいとは思わなかった果てしのない17km!
そういえば、道中の写真もほとんど撮っていませんでした。
景色は代わり映えなく、何より精神が疲弊し切っていましたから。
そんな地獄ロードの果てに、
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見えた・・・。
幻じゃないよね?
やっと姿を現してくれた。
確かに、最後はグッと地形が傾き、
集落は窪地の底に隠れていたみたいです。
CALADILLA de la CUEZAに到達!!!
33km無事完歩。
昨日とは比べものにならない辛く厳しい道のりでした。
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アルベルゲのドアをくぐると、
受付の隅には真っ赤なリュックちゃんが、主の私を待ちわびていたかのように鎮座しています。
荷物サービス、二日続けて大変お世話になりました。
先に出たはずなのにいつの間に追い越されてた!?
宿にはtomoki君の姿も。
チェックインをして、ドミの二段ベッドの上段を確保すると、
いつもなら間髪入れずにシャワー室に直行し、洗濯までいっきに済ませるのに、
少しだけ、と横になったが最後。
汗も流さないまま、珍しくコトンと寝落ちしてまいました。
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2時間ほどお昼寝をしていたでしょうか。
ふと目を覚ますと慌ててシャワーを浴びて、中庭の洗い場で洗濯を・・・、
!?
視界の端に違和感。
思わず振り返りました。
そこには一人異彩を放ちまくるコスプレイヤー、
いや、THE・巡礼者の姿が!
彼のいでたちは、欧米人のお決まりの巡礼ルックとは一線を画し、
まさにこんな感じ。
大昔のサンティアゴ巡礼の正装でしょうか。
黒い衣にマント、ハットを被り、首に貝をぶら下げたその大柄な男性はテーブルでくつろぎ、
談笑しているところでした。
一人だけ、過去からタイムスリップしてきたみたいな。
後にも先にもこんな姿をした巡礼者にはお目にかかれず、
なんで写真を撮っておかなかったんだーーー!と後悔したけれど、
それくらい疲れ果てていた私は、カメラにまで気がまわらなかったようです。
代わりに?
翌朝撮ったアルベルゲの中庭の写真を。
洗濯し終わった後にここで彼を見かけたのです。
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今晩の食事は特にワインが染みる。
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はぁ、
本当に長かった。
17kmの地獄ロードでした。
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■カミーノ25日目
2017/6/11 (日)
POBLACION de CAMPOS – CALADILLA de la CUEZA <33.2km>
アルベルゲ / Calzadilla Muni. ドミ5ユーロ Wifi×(一応あったけど全く繋がらなかった)
<検索キーワード>
カミーノブログ,長距離,カルサディージャ・デ・ラ・クエッサ,きつい,過去最長,なにもない道,セメタ,公営アルベルゲ,スペイン,世界一周
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