世界最恐国

ベネズエラ サンタエレナ 国境 ボアビスタ

ブラジルのボア・ビスタからシェアタクシーで北上、ベネズエラとの国境にやってきました。
混み合うイミグレ。整理券をもらい、1時間半待ってようやく出国スタンプをGET。
(この国境で7時間待ったという友人もいたので良かった方かもしれない。)
これにて、私のパスポートにはブラジルの出入国スタンプが全部で10個になりました!

つまり、この旅でなんと5回もブラジルに出入りしたという事。

改めて数えてみると、

 

1.パラグアイからブラジルin、サンパウロから日本へout
2.日本からサンパウロin、パラグアイへout(民宿小林に荷物を取りに、だけw)
3.パラグアイから再びブラジルin、ボリビアへout
4.ペルーからブラジルinでマナウス経由のリオオリンピック、ブラジル北上してベレンから仏領ギアナへout
5.ガイアナからブラジルin、ベネズエラへout

 

当初の予定ではこんなに何度もブラジルの国境を跨ぐはずじゃなかったんだけど。
(しかもブラジルのスタンプのデザインってあまりいけてない・・・)

ブラジル、だ〜いぶお世話になりました!



これから旅するベネズエラは、南米の最北部に位置する国です。

 

今、果たしてベネズエラへ向かっていいものか。
タイミングではないかもしれない。
正直悩みました。(2016年9月末のお話です)

なぜなら、この国の経済は大混乱を極めているから。

 

原油価格低迷で、石油国家ベネズエラの経済は大悪化。(他にも様々な要因がある。)
2016年だけでインフレ率700%。
数字だけではピンと来ないのですが、
後々、実際訪れてみてそれがどれほど恐ろしいことか肌身に感じました。

数週間前には、首都カラカスでマドゥロ大統領の罷免を訴える100万人規模のデモが起こり、
深刻な食料不足、物不足でスーパーでは暴動が起きる事もしばしば。
警察は腐り切っていて、検問と称し観光客から米ドル札を巻き上げる。

他にもあげればキリがないほど不安定な現状なのですが、この国にはあまりにも魅力的な観光資源が眠っているのです。
南米北部6カ国にまたがるギアナ高地の、世界遺産であるロライマ山とエンジェルフォール。
この二つはベネズエラ国内に位置します。

 

ベネズエラ行きをどうするか悩んでいた私ですが、
実際私の周りの旅友たちは過去ベネズエラへ訪れているし、数ヶ月前には仲のいい友人が2ヶ月ほどこの国に滞在していました。
けれど、数ヶ月前の情報があてにならないほど状況は刻々と変わるのがベネズエラ。
珍しく旅ブログを読みあさり、現地のナマの情報を探り始めました。
すると、今まさにベネズエラにいる旅人のブログを発見!
これはリアルタイムな情報でかなり役に立ちます。
危険なカラカスを避ければ大丈夫そうな気がする。
そして何より、私の一週間ほど前にベネズエラinした友人がチョコチョコと情報をくれていたのも大きかった。

 

よし、行こう!

 

こうして、ベネズエラ入国の決断に至ったわけであります。

 

いつもよりさらに気を引き締めて。
いざ、ベネズエラへ!


ベネズエラ サンタエレナ 国境 ボアビスタ

やたらと時間がかかった越境を無事に果たし、晴れてベネズエラinした私。
タクシーを捕まえ、国境からほど近いサンタエレナという街に向かいました。


そのまま、旅人に評判の良い安宿Posada Backpakerへ。
ところが、断水でここ数日間宿を閉鎖しているとな!
ショック・・・!

重い荷物を引きずりながら街を歩き回って宿探し開始です。

色々見て回ったのですが、ネットが使えなかったり薄汚かったりでなかなか自分的に合格の宿が見つけられず、
ベネズエラ物価からはおよそ高すぎるであろう個室約15ドルのHotel San Marcosにチェックイン。

 

サンタエレナ 宿 おすすめ wifi

レセプションに一番近いお部屋に入れてもらったおかげか、室内でwi-fiサクサク!
清潔にされていて、もちろんバストイレ付きで。
結果、かなり居心地良く過ごせました♪


荷物を置いて一段落したら、
もう一つやるべき大きな仕事、両替屋を目指して街へ繰り出します。

 

ベネズエラには公定レートと闇レートという二種類のレートが存在します。
公定レートは1ドル10ボリバルで、闇レートだと1ドル1000ボリバル!(2016年9月末のレート)
つまり、100倍!!!
ですから、公定レートが適用されるATMでのキャッシングなどはこの国では絶対にNG。
ベレンで米ドルの現金集めに奔走していたのは、この両替用のためだったのです。


当時の闇両替は1ドル1000ボリバルだったのですが、
2017年1月10日現在の闇レートをチェックすると、1ドル3350ボリバル!
3ヶ月前の3倍以上!
このハイパーインフレ、少しは感じていただけたでしょうか・・・。
もう一度繰り返しますが、2016年だけでインフレ率700%ですから。
そして、物価はお札の価値の下落に反比例してグングンと上がっていくのです。
宿代からレストランのメニュー、ツアー代にいたるまで、なんでもかんでも。
昨日100円だったものが、今日は150円に値上がり、なんてザラでした。
それでも外国人の観光客はいいですよ。
現地の人の生活に置き換えてみると、その恐ろしさたるや想像を絶します。
国民の不満が溜まりに溜まって爆発するのは当然です。
こんなになるまで、そしてこんなになってすらも、まともな対策が取れない政府。
ちょっと信じられない。

 

旅の間に聞いて、びっくり呆れかえったベネズエラ政府の話。
国内で起こっている食料問題のお話が記事に分かりやすくまとめられていましたので、リンクを貼りますね。

 

ベネズエラ食料不足の仕組み

(勝手にリンクを貼らせていただきすみません。)

 

この話を聞いた時、
え?
ベネズエラ政府、ちょっとおバ○さんなんじゃ・・・?
なんでそんな事すんの!?
というのが率直な感想。
というか、ベネズエラを旅していて薄々感づいていた事、
ベネズエラ人、算数苦手な気がする・・・!?
(ひとまとめにしてゴメンナサイ。あくまで私が遭遇した乏しい経験からの統計上での感想です。)

 

ともかく、リンク先に記されているこの仕組みはひどすぎますよね。


ああ、また話が脱線してしまいましたが★

 

サンタエレナでの両替に戻ります。


街中の両替は闇レートで取り引きされています。
いくらでも客引きがいるのでまずは聞き込み調査。
比較してみると少しずつレートが違います。
ちなみに、サンタエレナではドルよりもブラジルレアルの方が両替レートがいいという情報を事前にチェックしていました。
ですので、ブラジルレアルもたんまり用意してきています。

とりあえずまずは、700ブラジルレアル(当時24,000円くらい)ほどを両替してみると、

 

サンタエレナ 両替

こんな感じになります!w

かさばるよ〜重たいよ〜〜〜!

最高額紙幣が100ボリバルのベネズエラ。
700ブラジルレアルを両替して当時238000ボリバル。
100枚の札束が23個。
こんな事になっちゃうのです。
一見大金持ち!?
これが100万円の札束だったら小躍りするのに〜。
ベネズエラのお店にのレジ横には、大抵お札を数える機械が置いてあります。
ちょっとした物を購入するのでも札束がホイホイ動く世界ですから!


※2016年末、100ボリバル紙幣が流通停止となり、新硬貨、新紙幣発行が発表されましたが、
国民に新しいお金が届く前に100ボリバル紙幣がストップとなったため、深刻な現金不足が発生し、
暴動や略奪が発生したそうです。
お粗末な通貨改革の混乱は今なお続いている模様。
本当に、ヒドイ・・・。


ブラジルレアルが米ドルよりもレートがいいのはこのサンタエレナだけ。
これ以降も手持ちのレアルを全てボリバルに両替したので、
最終的に、この写真の倍以上に札束が膨れ上がりましたよ!
札束を無造作にビニール袋に放り込んで、リュックとコロコロに分散して、もうバッグの中はパンパン!
移動日に全ての荷物を持って出歩いた日にゃぁ、歩く札束と化しています・・・。

 

とりあえず、無事に両替も終えてホッとしました。


ここサンタエレナはブラジル越境の中継地点でありながら、観光客にとっては大変重要な場所。
ベネズエラ観光の最大の目玉のひとつ、ギアナ高地のロライマトレッキング拠点の街となるからです。
ツアーはガイドを雇って、テーブルマウンテンを望めるロライマ山を6〜8日間かけてトレッキング。
この時はだいたい300ドルが相場だったな。

 

もちろん私は、

 

華麗にスルー。w←え?

 

もう一つの観光ポイント、エンジェルフォールのツアーも300ドルくらいするそうなので、
ここでは体力もお金も温存です。(ただ単にトレッキングがイヤなだけ。w)

 

サンタエレナ ベネズエラ 町歩き

サンタエレナの街は、特に混乱ぶりや治安の悪さを感じなかったけど。
ブラジルから物が入ってくるから?

 

サンタエレナ ベネズエラ 町歩き

街の小さな教会。

ハイパーインフレの恩恵、というと語弊がありますが、
旅行者の間では、ベネズエラはありえないほどの低価格で旅ができる国、という魅力的な認識が広がっていました。
それも数ヶ月前がピークだったようで、
インフレとともに最近はグングン物価が上昇。
今ではその神話も崩壊しつつあるようです。
特にサンタエレナは他と比べて物価が高い場所らしい。
確かに、取り立てて割安感は感じなかったな。

 

サンタエレナで食べた物は、

 

サンタエレナ 食事


サンタエレナ 食事

広場の周辺にある中華料理屋さんとか、

 

サンタエレナ 食事

パスタとか。

 

サンタエレナ 食事

Posada Backpakerの1階にあるレストランのカルボナーラが、
南米旅の間で食べたパスタの中で一番美味しかったかもしれない!

 

サンタエレナ記事以上です!(写真ほぼなし)
今回は文章ばかりで、話しはポンポン飛ぶし、うまくまとめられないし。
ワケが分からなかったりつまらなかったらごめんなさい。

伝える作業は楽しいけど難しい。


ともかく!

 

こうして、未知の国ベネズエラの旅が始まりました。

 

悪名高き恐ろしの検問にビビリながら、次の街へバス移動します!

 

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