不法入国
ついに、ペルーにさよならする時がやってきました。
アマゾン川ツアーから戻ったその日はイキトスに一泊。
翌早朝宿を出て、トゥクトゥクを拾って港に着いたのは朝の5時半!
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もちろん空はまだ真っ暗。
ゲートが開き、購入していたチケットを提示してチェックイン、スピードボートに乗り込みます。
想像していたよりもだいぶ小さな船でした。
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6時頃、白みはじめる空とともに船は港を出発。
この日はアマゾン川を渡ってブラジルとの国境を目指します。
今まで色んな国を旅をしてきて、何度も何度も、既に数えきれないくらい国境を越えてきました。
歩いて、バスで、電車で、船で、もちろん飛行機で、
毎回様々な手段で国境をまたいできたけれど、
川を渡って次の国へ移動するのは初めてかもしれません!
世界最長のアマゾン川だからこそなせる技!?
船の中でお昼ご飯も出てきました!
見た目より美味しかったんですよ?
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朝が早くて昨夜はほとんど眠れなかったので、
船の中でグースカ眠りこけていたら10時間はあっという間!
スピードボートはペルー側の国境の街、サンタ・ロサに着きました。
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ところで、
なんとここ、
アマゾン川を境にペルー、ブラジル、コロンビア、三国の国境が交わっていて、
川を渡ればいずれの国にも上陸できるという希有な場所!
とりあえずまずは、
サンタ・ロサのイミグレでペルー出国のスタンプをもらわなければいけません。
スピードボートを下りて小船に乗り換え、サンタ・ロサに上陸。
トゥクトゥクを拾って、
サンタ・ロサの街中にあるイミグレのオフィスへ。
無事、パスポートに出国スタンプをもらいました。
噂ではこのオフィス、17時クローズとか。
船の到着が遅れてしまったら、翌日にまたここへスタンプをもらいに来なければいけないらしい。
間に合って良かった!
川岸へ戻り、再び小船に乗ってブラジル側のタバチンガへ!
推定およそ23kgの岩のような私のコロコロを、ヒョイと抱えて船へ運んでくれる現地人。
逞しい!
小船でアマゾン川を横切り、ブラジルの国境の街タバチンガに上陸!
ブラジルの地に足を踏み入れるのは約3ヶ月ぶりとなります。
バイクタクシーを拾って、タバチンガのイミグレオフィスへ。
今度はブラジル入国のスタンプをもらわなければいけません。
なかなか忙しい国境越え!
バイタクの後ろ、
巨大なコロコロバッグを運転手さんと自分の体の間に挟んで抱え込むのはなかなか難儀でしたが、
不安定ながらもなんとか体勢を維持し、バイクは大通りのオフィス前に辿り着きました。
良かった、まだ開いてた!
オフィスに入り入国スタンプを押してもらって、
晴れて公式にブラジルinです!
次の仕事は旅のルーティンの一つ、宿探しです。
予約サイトで当たりを付けていた宿の地図をキャプチャしていたので、
タクシーを捕まえて、運転手さんにスマホの画面を見せました。
「ここまでお願い。」
ところが、
「ん〜、分からないなぁ。」
運転手さん、地図を眺めて首をかしげています。
あら?
こんな小さな町、地図を見ればすぐに分かりそうなものだけど。
結局場所が分からずに、タクシーは去っていってしまいました。
んん!?
おかしいな。
釈然とせずに、イミグレオフィスに入ってポリスに地図を確認してもらったところ、
「この地図のタバチンガはリオ・グランデ・ド・ノルテ州みたいだね。
こことは別の町だよ。
ブラジルには同じ名前の都市がたくさんあるんだ。
確か、タバチンガという町もここの他にあと4つくらいあるはず。」
つまり、
私がチェックしていたタバチンガの宿はブラジルの東海岸にある別のタバチンガだそうで、
ここアマゾンのタバチンガではなかった、という事!
なんと紛らわしい!!!
でも、予約していなかったのが幸い、かな。
キャンセル料を取られる場合もあるしね。
さて、ふりだしに戻ってしまいました。
やみくもに宿を探すにも効率悪いし、そもそも安宿が簡単に見つかりそうな雰囲気ないんだよなぁ、この町。
ネット環境がない今、調べ直す事もできません。
今夜泊まるところ、どうしよう。
オフィスの前で困り果てていると、
旅人風の欧米人男性二人、そして、彼らの引率のような現地人らしき一人の女性がオフィス前に姿を現しました。
欧米人の二人が中に入ってスタンプをもらっている間、彼女に話しかけられて事情を話すと、
「あら。
それだったら私たちと一緒に来るといいわ。
今から彼らをホステルに送り届けるのよ。
もちろん宿にはWI-FIもあるわよ。」
おお、なんとナイスタイミング!
立ち往生しているところへ救世主が現れてくれたようです。
これで、今晩泊まるところは確保できそう。
しっかしこの泥臭い田舎町に、そんな快適そうなホステルなんてあるのかなぁ?←タバチンガ、すみません!
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スタンプをもらって出て来た欧米人二人とタクシーに乗り込み、女性は自分のバイクに乗って私たちを誘導します。
車はあっという間に宿の前に辿り着きました。
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建物の扉をくぐって階段を上がると、
そこは広々として真新しい、小綺麗なホステルでした!
キッチンもお部屋もシャワーも文句なし。
そして驚くべきことは、
なんと、
ここ、
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コロンビアだったのです!!!
私たちはいつの間にか国境を越えて、
コロンビア側の町レティシアのホステルにやってきていたのです。
国境、いつ越えたっけ?
タクシーに乗ってて気付かなかった?わけないよね。
入国スタンプもなしにコロンビアに来ちゃったけれど、
しかも今夜ここに泊まるんだけど、大丈夫なのかな?
もしやこれって、
不法入国ってやつ!?
このイージーさはなんなの〜!!!
と、ちょっと動揺しつつも、
特に問題はないみたい。
知らない間に隣の国に侵入していたなんて、こんな経験は初めてですよ!
宿の看板ワンコ。
あとあと調べてみると、Booking.comでも評価の高い、レティシアのCasa Del Kurupiraという宿でした。
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翌日。
トゥクトゥクに乗ってタバチンガにあるフェリー乗り場の港へ。
改めて、
ブラジルとコロンビアの両国を行き来するのに、
確かに境目が分からないくらい、レティシアとタバチンガはただの隣町。
でも、もちろん各町で利用できる通貨は違うんですよ。
レティシアはコロンビアペソで、タバチンガはブラジルレアル。
言葉もレティシアはスペイン語でタバチンガはポルトガル語だし、
それに、町の雰囲気もぐっと違う。
国境という見えない線、その存在を確かに感じる不思議。
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昨日は時間が遅くて買えなかったマナウス行きのフェリーチケットを求めて、
港へやってきました。
港近くに咲いていた、ピンクの葉っぱのハイビスカス!
ここタバチンガから、アマゾン川を延々と下ってマナウスを目指すわけですが、
なんと、その移動手段は3泊4日のハンモック船!
各自マイハンモックを携え、船内の好きな場所に吊るす。
そこが自分の寝床となるのです。
今回の南米の旅で長距離移動はほぼバスを利用してきたけれど、
船や列車の移動の方が断然旅情を掻き立てられるのは間違いない。
しかもハンモック船だなんて、世界中どこを探してもこのアマゾン川だけじゃない?
こんな体験そうそうできる事じゃない。
ハンモックの上で過ごす4日間、どんな船旅になるんだろう?
不便な事もあるだろうけど、完全にワクワクが勝っています!
チケット代は6,000円くらい。
無事翌日発のチケットを購入したので、次はマイハンモックを手に入れなければいけません。
その前に、
腹ごしらえ!
プラプラ歩いて見つけたローカル食堂にふらりと入ってみる。
パスタとご飯の炭水化物攻め、これってブラジルでよく見かける気がします。
幅を効かせているお豆の煮込みフェイジョンは、日本で言うお味噌汁。
ブラジル人の国民食ですね!
そしてお肉のおかず。
多分このセットがブラジル定番の定食の形だと思います。
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お腹を満たしたら、
昨日上陸したタバチンガの船着き場へ。
この辺りのお店でハンモックが売られているという事でやってきました。
そんなに選択肢はないけれど、いくつかのお店でハンモックを扱っていました。
色々見繕って気に入った柄のハンモックと(ちょっぴり厚みがあって寝心地良さそうなもの)、
それから、念のため蚊帳のネットを購入。
快適な寝床となりますように!
今日のやるべき事は全て終え、バイタクで宿に戻りました。
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夕方、レティシアの街を少しお散歩。
お隣さんとは思えないほど、
タバチンガよりレティシアの方が随分と栄えていて整備されている印象。
お店も圧倒的に多く、賑わっています。
川沿いはタバチンガみたいに、街中と違って素朴な景色だったけれど。
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図らずも、国境をスルリと越えてやってきたコロンビア。
パスポートにその履歴はないのだけど。
不法入国!?のレティシアには今回二泊だけ。
コロンビアにはまた改めて、
今度はちゃーんとスタンプをもらってゆっくりと訪れます。
それまでだいぶ遠回りする予定だから、次は何ヶ月後になるかしら?
(余ったお金コロンビアペソは、両替えせずに再訪の時のためにとっておこう。)
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というわけで、
ここタバチンガから、
再びブラジルの旅がスタートしました!
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