私の一番好きなモアイ
この写真、背後の月明かりに照らされて影が伸びているのですが、
モアイの間に挟まれている、ひとつの小さな影はなんと私!
モアイと並び彼らの仲間入りをしたお気に入りの一枚です♪
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アフ・ハタイ、アフ・アキビ、アフ・ナウナウ、ラノ・ララク。
イースター島には写真映えする代表的なモアイスポットがいくつかありますが、
私の一番お気に入りモアイスポットは、
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こちら!
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ベタですが、アフ・トンガリキ!
東海岸沿いに鎮座する15体のモアイたち!
ここには5回以上来たかも。
ズラリと並んで圧巻のシルエットですよね♪
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ここ、アフ・トンガリキ、
実は日本と深~いご縁のある場所。
このモアイたち、ちょっと前までは、
海沿いに、こんなに美しく並んで立てられてはいませんでした。
それどころか1960年の大規模なチリ地震の津波で壊滅状態。
この地は荒れ放題だったのです。
1988年に放送された「世界ふしぎ発見」のイースター島特集で悲惨な状況が日本中に放送されて、
晩組中の黒柳徹子さんの何気ない呟き。
「どこか日本の企業が助けてあげればいいのに」
その声を聞いて復興に名乗りを上げたのがなんと、香川県高松市のクレーン会社タダノ!
バラバラに散乱したモアイたちを拾い集め組み立るという、1000ピースパズルよりも遥かに気が遠くなる作業。
それを大型クレーンで台座に並べて補強して。
5年がかりで取り組んだトンガリキ復興プロジェクト!!
日本企業のおかげでこのように美しく復元した15体のモアイたち。
今では島の一大観光地のひとつとして訪れる人たちを楽しませてくれています。
そのトンガリキから一体だけ少し離れたところに立てられている「モアイ・ホトゥ・イティ」は、
なんと来日経験あり!(笑)
1982年の大阪エキスポランド「謎のイースター島巨石像展」のためにはるばる日本にやってきたそうで!
ところが残念な事に、この時期ちょうど修復中!
来日モアイちゃんを生で見る事は叶いませんでした。(泣)
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このように、はるか遠く、
イースター島と日本を絆で結び付けるアフ・トンガリキ。
日本人にとってここは、ちょっぴり誇らしい気持ちでモアイを眺める事ができる場所。
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この15体のモアイたちが見つめる先には、
ラノ・ララク火山。
島のほぼ全てのモアイはこの火山岩を削り取って作られたという、いわばモアイの材料源にして製造工場。
この山から次々とモアイが生まれ、
切り出された顔型・人型の巨岩たちは島中に運ばれて行ったのです。
ラノ・ララクはモアイの母のようなものでしょうか?
ラノ・ララクにあるこのイケメンモアイはなんとディスプレイ用!
当時、こんな美形なモアイも作れまっせ~っていう「見本」のために飾られていたそう。
モアイ職人たちは各部族からあーだこーだと様々な注文を受けて姿形をデザインしていったのかな?
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ラノ・ララク山からはトンガリキのモアイを遠くに見下ろす事ができます。
ここからの景色、大好き!
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この山で作られたモアイを島の各地に運び出すのに、
引っ張る、転がす、滑らせる、
様々な諸説があったようですが、
近年一番有力となっているのは「モアイ本人に歩かせる!」
ロープをくくってモアイを立たせ歩かせる事で、最小限の人員と力で簡単に動かせる事が分かったそう。
モアイがガタンゴトンと歩いて山を下り、所定の位置へ向かう様を想像すると、なんだか微笑ましい。
まるでラピュタを歩く巨大なロボットみたい!?
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アフ・トンガリキに戻りますね。
この広場脇には真っ赤なプカオが並べられています。
プカオとは本来モアイの頭に乗っかっていた帽子のような形の石で、
当時の人たちの、髪を結い上げた髷を表しているらしい。
一体だけプカオ付きの子がいますが、これは島民が乗せてしまったとか。
私にはリーゼントにしか見えなかったけどw
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アフ・トンガリキは、遊べるモアイスポットとしても有名!?
ここに来たら誰でもやっちゃう!
一番人気は、
これ!
16人目のモアイですね♪
このモデルyu君の華麗なジャンプ力に、
思わずシャッターを切る手に力が入ってしまったじゃないのっ!
飛ぶ!
飛ぶ!!(GoProでセルフィ撮影してる風な写真が撮れた!)
モアイの上をひたすら飛ぶ!!!(yu君のジャンプは本当に美しい!)
モアイ睫毛とかね♪
このようにいくらでも遊べるトンガリキなのですが、
トンガリキと言えばやはり外せないのが、
イースター島で一番のベストサンライズスポット!
島の東海岸に並ぶモアイたちのバックには、
神々しく輝きを放ち出す朝の光!
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真っ暗なうちから宿を出発、車でトンガリキにやってきて、
朝日が上るのを待っていると、
空が少しずつ白んできて雲は茜色に染まり、
巨石群のシルエットがぼんやりと浮かび上がると、黄金色の太陽が姿を現し始める。
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みんな正面からシルエットを撮っているから、私は裏側に回ってみた!
朝日を浴びて真っ赤に燃えるモアイの背中とラノ・ララク。
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日の出の刻前後は、
このショウタイムを一目見よう、写真に収めようと多くの観光客が待機し、
アフ・トンガリキの広場が一日のうちで一番賑わう時間となるのです。
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だがそこは、
あえて逆に行く天の邪鬼な私!!!
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とある日の日暮れ前。
儀式村(西海岸のモアイスポット)で熱心に夕焼けショットを収めておりまして、
夕日が沈みひとしきり撮影を終えた後宿へ帰ろうと歩き始めたら、
東の空のかなり低い位置から、
嘘みたいに大きくて赤くて、まん丸なお月様の姿が目に飛び込んできたのです!
そのあまりにも怪しげな月の光を見てピカーンとひらめいた。
月明かりのモアイって絵になるんじゃない!?
今度はトンガリキから、月の出を撮りに行っちゃおう!!!
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次の日の夜は島のカリカリダンスショウを見に行ったために撮影お預け。
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そのまた翌日!
一人レンタカーをしていた私は夕暮れ前の18時頃に合わせてトンガリキへ車を走らせた!!!
夕焼けタイムは海に沈む太陽とモアイのコラボレーションを見ようと、
西海岸のモアイスポットに観光客が集中。
この時間に東海岸のトンガリキに来る物好きはもちろんおらず、
このだだっ広い荒野に私一人だけ。
つまり、
トンガリキのモアイ15人を独り占め状態♪
なんと贅沢な!!!
やがて、ラノ・ララクの丘の向こう側に日が落ち始め、
東側の空が淡いピンク色に広がって、
私は、広角で海が入るように、モアイからだいぶ離れて全体が見渡せる場所に三脚をセット。
モアイの奥の水平線からあの真っ赤な月が顔を出し、
一筋の月明かりに照らされる海とモアイのシルエット。
あーなんてドラマチック♪
そんなイメトレを繰り返し行い、
カメラを握りしめ月の出待機!
・・・ん?
ところが、
待てども待てども、
月が上るどころか闇は濃くなるばかり。
あれぇ、おかしいな?
一昨日の満月の日には、夕暮れと同時に月が上り始めたはずなのに。
月の出の時間ってそんなにずれないでしょ。
だってまだ二日しか経ってないよ?
もしや、今夜は閉店休業?
急遽新月になっちゃった!?
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すっかり日は暮れ、ついに真っ暗になってしまったアフ・トンガリキの広場。
頭上には星が瞬いて、
それからずーっと、
うんともすんとも変化しない空。
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1時間待ち、2時間待ち。
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静寂の暗闇の中、ここには私と15人のモアイだけ。
「ねぇ、今日はもう月出てこないのかな?どう思う?
てかさ、モアイちゃんたち最近どうよ?」
「もうずっとこの体勢でしょ?腰が痛くてさ〜、座りたいのよね。」
「毎晩隣のやつのイビキがうるさくて!いい加減席替えしたいよ!!」
と、
しばしモアイと井戸端会議。←アタマ大丈夫かww
待ちぼうけは暇だけど、
モアイを間近に感じていられるこの時間は幸せ。
だって今ここは、16人だけの秘密の空間。
カメラを放置したまま広場をグルグルお散歩したり、
闇夜にうっすらと浮かぶモアイの姿を、飽きるほどとことん眺めたていたり。
そんな事をしていたら、
時計はついに22時近くをまわり、
・・・・
きたっ!!!
東の空がほのかに赤い。
当初の予定では広角で撮るはずだったんだけど、
いかん!海からじゃない。
想像していた場所と月の出がずれてる!
慌てて三脚を掴んで広場を小走りに駆け、ポジション移動!
月が見える位置へ、早く、急いで!
モアイのバックにみるみる明かりが増し始め、
宝石のようなまばゆい月の粒が半島の丘の向こうから顔を出し、
ふと足元に視線を落とすと、
長ーく伸びたモアイの影が私を挟んでいた・・・!
すごい。
私、今、モアイと共にアフ(台座)に立っているみたいだ。
モアイに囲まれて。
月夜に照らされて。
なんて奇跡の瞬間!
自分の影に三脚を重ねて何度もシャッターを切る。
モアイたちと記念撮影♪
あっという間に空へ届いた月は、小さな雲間に隠れてその輪郭を浮かび上がらせていました。
まるで、モアイをお迎えにきたUFOみたい。
恋い焦がれ、
天を仰ぎ見つめ続けた、
我が故郷へ。
やっと、自由になれるね。
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日本ととてもご縁があり、
私にとっても特別な場所となったアフ・トンガリキ。
15体のモアイの側で、たった一人で過ごした4時間は、
間違いなく、イースター島の記憶の宝物となりました。
★オマケのお話★
月の出撮影後深夜近くに宿に帰宅して、オーナーから聞いた衝撃の事実!
月の出って日の出と違って、日々大きくずれていくらしい。
満月の日はだいたい日の入りと同じ時刻に月が出て、
その日を境に毎日1時間前後変わっていくそうな。
そんなわけで、この日の月の出は予想していた時間よりはるかに遅かったというわけです。
勉強になった〜。(え?常識!?)
ってか、月の出時刻調べてから行けよって話なんですけどね!w
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