【カミーノ18】博多っ子の暑苦しい地元愛
<カミーノ19日目>
二日続いた雨もようやく上がり、
ピカピカのお天気!とまではいかずとも、歩きやすい曇り空から今日はスタートです。
久しく朝日を見ていない気もするけれど、
曇り空の下でも、相変わらず文句なしに美しい景色!
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とくに、今日の道は菜の花が綺麗!
どなたかが巡礼者のために植えてくれているのか、
それとも道自体にそういうパワーがあるのか、
カミーノにはあちこちに花々が咲き乱れ、自然の色彩美にとても癒されるのです。
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実は、
日課になっていた痛み止めのお薬を今日初めて控えてみました。
右膝の痛みはここ最近、もうほとんど気にならないほどにはなっていたのだけど、
一応保険というか、気の持ちようのために、毎朝出発前に必ずロキソニンを飲んでいたのです。
薬を飲まずとももう痛みが増すこともないし、
これは、もう全快と言っても過言ではないでしょう!?
ペース配分もうまくなったし、
我ながら、だいぶ歩ける体に成長してきたみたい!
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草原の真ん中に突如現れたドア。
たとえこれがドラえもんの「どこでもドア」だったとして、扉を開いてサンティアゴ・デ・コンポステーラへワープできたとしても、
今は、便利な道具を使う気には全くなれません。
アリンコのように地道に地を這ってゴールすることに意味があるし、
旅立ち前には想像も付かなかったことだけど、
この長く果てしない道のりを歩くことに喜びを感じる自分に、いつのまにか生まれ変わってしまったから!
ほら、表札も言ってる!
「歩みを止めるなかれ」
愛しのホタテマークを、ただひたすら追いかけたい。
この一本道の終わりまで、自分の足で歩きたい!
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大切なガソリン補給のお時間。
本日は甘いものをチョイスしてみました。
バルでゆっくり休憩を取って、
この村から先はちょっとした峠越えが待ち受けています。
その標高差200mほど。
今の私には大したハードルではないけれど、ここから先12kmは集落もお店も何もないみたい。
小休憩を取りつつ、3時間ほどノンストップで歩きます!
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まずは山越え。
黙々と、脇目も振らずに無心で坂道を駆け上がると、
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楽勝♪
あっという間に頂上のモニュメントに到達しました。
なによりも嬉しいのは、
このお天気!
どんよりと垂れ込めていた厚い雲はいつの間にか姿を消し、爽やかな青空が頭上に広がっていました。
飛行機雲を目にしたのも久しぶりな気がします。
モニュメントを過ぎると森の道へ。
ここからは緩やかな下り坂が続きます。
山越えの12kmの区間、次の村までMAP上には何も記載がなかったはずですが、
絶妙なタイミングで自動車の簡易売店が出現!
「オアシス」の名の通り、
上り坂を超え、歩き疲れた巡礼者たちが束の間の休息を取っています。
私もバナナを一本購入し、アーティスティックな木陰のベンチでしばし森林浴をしてから、
残りの下り坂をいっきに歩き切ると、
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San JUAN de ORTEGAの石造りの修道院が目印。
長い山越えの道はここで終わりです。
この修道院の脇に一件アルベルゲがあったのですが、
せっかくのこの青空だし!
あと一区間だけ。
次の村まで残り4km、もうひと頑張りして歩きます。
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最高に気持ちの良い景色にグイグイと体を引っ張られ、足は自然と前へ前へ。
見えてきた、今日のゴール。
Agesの村に到着です!
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アルベルゲにチェックインすると、同じドミトリーのお部屋に見覚えのある顔が。
あれは確か10日ほど前、痛む右膝を引きずりながら亀の速度で歩いたペルドン峠。
そのてっぺんで出会った韓国人のママさん!!!
抱き合って再会を喜び合いました。
その隣には聡明な顔立ちの若き青年。
大学生の息子さんだね!
フランスのSJPPから母子二人で巡礼の旅を始めたものの、
息子さんが私と全く同じ、パンプローナで足を痛めて歩けなくなってしまい、
彼はタクシーで少し先回りをしていたので、その時はちょうどママさん一人でペルドン峠を歩いていたのです。
頂上では私にオレンジを分けてくれて、坂道でのポールの使い方を教えてくれた優しい彼女。
「良かった!お母さんと無事に合流してここまで一緒に歩いてこれたんだね!
足は大丈夫なの?」
「もう大丈夫!問題なく歩けるようになったよ!」
と息子さん。
「私もあなたと一緒、パンプローナで膝を壊して病院にも行ったの。
お互い歩けるようになって良かったね!」
カミーノでの思わぬ再会はとても嬉しいもの。
同じ道を歩き、同じ景色を見て、この素晴らしき体験を共有している同志たち。
一人じゃない。
そんな心強さと頼もしさを感じながら。
sakiちゃん、安松さん、間所さん。
彼女たちもきっと、今頃この道のどこかを元気に歩いているよね!
同じ日にSJPPを出発した同期組の仲間のことを思いつつ。
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晩御飯はパエリア〜♪
メインディッシュのお肉、あと10枚ください!(心の声)
いつものようにワインを飲み、しっかりデザートまで平らげて。
ご飯を済ませて通りに出ると、
巡礼者による即興ライブが行われていました。
ギャラリーも、もちろんみな巡礼者。
荷物をいかに減らすかはカミーノの挑戦を成功に導く大切な要素だけど、
こうして、何か一つ特技や趣味のものを連れて歩くのも素敵だな、と。
彼の鳴らすギターの音色と歌声が、
国籍、年齢、性別を超えて聴衆の心を一つにしている光景を目の当たりにし、そんなことを思いました。
とは言いつつ、でもやっぱりダーリン(一眼レフ)は連れてこられなかったなぁ!
私のように歩き旅に慣れていないと、重すぎる荷物は確実に足を引っ張りますから。
芸術家で美大教授のtakashiさんは画材を置いてきたことを激しく後悔していたけれど、
軽量化と荷物の選択。
そのバランスは非常に悩ましいですね。
確かに、一眼レフで撮りたい景色に、日々山のように出会うのもまた真実だし。
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その夜、
アルベルゲで背の高い男性に日本語で声をかけられました。
「日本の方ですか?」
と問いかけると、
「いいえ、韓国人です。」
!?
あまりにも流暢な日本語だったから、なんの疑いもなく同郷の巡礼者だと!
kimちゃんと呼ぶことにした同じ年齢の彼は、大分の大学に通った後ずっと福岡で働いていて、
カミーノが終わったら福岡に戻り、博多で日本人の友人と共同でゲストハウスを営む予定らしい!
びっくりするほど日本語ペラペラのkimちゃんと意気投合し、
ビール片手に色々と(主に地元ネタを)語り合った、楽しい夜となりました。
だって、こんなスペインの田舎村で外国人の口から「博多」というワードを耳にするとは思わなかったもの!
故郷を好きでいてくれるってとても嬉しいし、それだけでグッと心の距離が縮まるものなのですよね。
特に福岡人は地元愛、地元推しが暑苦しいほどに強いからな。笑
私が旅を終えて帰国したら、kimちゃんと博多で会う約束を交わしました。
ちょうど冬ごろに帰る予定だから、糸島の牡蠣小屋に行こうねって!
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さて。
カミーノもそろそろ3分の1を超えたあたりでしょうか。
明日はお待ちかね!
久しぶりの大きな都市を目指して歩きます。
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■カミーノ19日目
2017/6/5 (月)
Tosantos – Ages <23km>
アルベルゲ / El Pajar de Ages ドミ10ユーロ Wifi ◎
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