導かれて
メンドーサを出発したバスは18時にサンティアゴに到着。
ラピスの鉱山を目指し、ここからはnatsuyoさんの足跡を辿りながら移動を繰り返します。
バスターミナルで次の目的地Ovalleへのチケットを購入。
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20時発で乗り換えにばっちりなタイミング♪
しかしサンティアゴからOvalleまでは所要5時間。
深夜1時に向こうに着いてしまう事になります。
Ovalleのバスターミナルで夜を明かすしかないな。
・・・と、
次のバスを待っていたら、
あれ?20時をまわったのに一向にバスが来ない!
スタッフに聞いてみると、どうやら遅延している模様。
結局。
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なんと4時間も待たされて、
深夜0時にようやくバスがやってきました!
バスターミナルはどでかくて、乗り場が変更になっていないか不安になるし、
英語は通じないし、スタッフはあまり相手にしてくれないし。
実は乗り逃しているんじゃないかとヒヤヒヤでしたよ〜。
けれども同じバスに乗るお客さんたちがとても親切で、
遅延による払い戻しの手続きを一緒にしてくれたり、
(チケット代50%も返ってきた。ラッキー♪)
バスが来た時や降りるタイミングで声をかけてくれたり、(Ovalleは終点ではない)
深夜1時着のはずが出発が遅れて朝5時に到着したのでOvalleのバスターミナルでの待ち時間が減ったりと、
なんだか色々と結果オーライ!
さ、どんどん移動しますよ〜!!
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Ovalleは思ったよりも立派なバスターミナルで、一角にちょっとしたカフェなんかもありました。
次に目指す街、Monte Patria行きのバスは6時。
カフェでしばし待機していると、さきほど時刻を尋ねたどこぞのバス会社のおじさんがわざわざブースから出てきて、
「あれだ!来たぞ!」と私をバスまで連れて行ってくれました。
チリ人ってものすごく親切なんだよなぁ。
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無事Monte Patriaへ向かうバスに乗車。
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Ovalleから40分ほどバスに揺られてあっという間に目的地へ到着。
どんどん町の規模が小さくなっていく!
時刻は朝7時前。
チラホラ見かけるお店はまだ閉まっていて町は閑散としています。
さて、どうしよう。
ここからいっきに最終目的地のTulahuenまで行ってしまうか。
それもとこの町で一泊するか。
natsuyoさんのブログによると、WI-FIが繋がるのはMonte Patriaまでで、
TulahuenはWI-FIスポットなんて存在しないほど田舎らしい。
もうちょっとネットで情報を集めたい気もするし、
移動移動でちょっぴり疲れも溜まっているから今日はこの町で一泊しよう!
そうと決めたら宿探しのために町を散策。
銀行を見つけたので念のためにATMでチリペソを下ろし、
ちょうど開店準備を始めている小さな食堂のおばさんにホステルの場所を聞いてそちらへ向かったところ、
WI-FIは使えるんだけど、一泊なんと25,000ペソ!(4,500円)
いやいやいや、無理。
完全に予算オーバーだよ〜!!!
この町にもう一つホテルがあると聞いて行ってみたら、
論外。
外観からして長期旅行者とは無縁の、見晴らしの良い立地に素敵な建物。
一泊45,000ペソ。
聞くんじゃなかった〜★
Monte Patriaには安宿というものは存在しないらしい。
心が若干折れかける。
やっぱり無謀かも。
情報がほぼないまま、ラピスの鉱山へ行けるかも分からないTulahuenへ向かうのか、
それともそこそこ大きな町っぽかったOvalleへ戻り、旅を前に進めるか。
どうしたもんかと悩んでいると、ホテルのお姉さんがこの辺りの地図をくれました。
意外にも立派な両面カラーの地図!
そして、そこには「Tulahuen」の文字も。
目と鼻の先にあるラピス鉱山の拠点の町。
やっぱり、行くだけ行ってみるか。
「Tulahuen行きのバスは10時よ。」
お姉さんの一言に背中を押され、決めた。
ここまで来て引き返すわけには行かないよね。
このままTulahuenへ向かう!
お礼を告げホテルを出て、食堂で軽い朝食を食べながら時間まで待って、
10時前にさっき下りたバス停へ。
20分ほど遅れてやってきたTulahuen行きのローカルバスに乗り込みました。
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Monte Patriaを出発したバスは峠の道を上り、
窓の外はどんどん牧歌的な風景に。
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山々に囲まれた盆地に広がる生い茂る緑!
ぶどう畑の谷や田園。
サボテンがそこかしこにニョキニョキ生えて、
小川が流れていて。
桃源郷。
私がイメージする桃源郷ってこんな感じ。
景色は全然違うのだけど、モロッコのトドラ渓谷を訪れた時もこの言葉が浮かんだな。
車窓から流れる美しい景色を眺めていると、ウトウト眠気が襲ってきて。
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1時間半ほど経過した頃。
バスの人に起こされて下ろされた先は、
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!?
ここが、Tulahuen?
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natsuyoさんのブログに書いてあった通り、本当に何もない。
町というより、これは村だな。
ラピスを求めて、観光客はおよそ訪れないであろうチリの片田舎にやってきてしまいました。
ここで私がまずすべきミッションは二つ。
宿を探すこと。
そして、Paulinaという女性を見つけ出すこと。
Paulinaとはラピス鉱山へ行くための鍵となる人物。(多分)
natsuyoさんは彼女のおかげで鉱山へ行く事ができたみたい。
Tulahuenで誰かに彼女の名前を尋ねたら、きっと行き着く事ができる。
そんな、Paulinaに出会える根拠のない自信だけはありました。
というわけで、
バスを下ろされたちょうど目の前の小さな小さな食堂に入り、まずは聞き込み開始。
「この辺に宿はありますか?」
するとその女性スタッフ、私を連れて隣の売店へ。
そこにはまた別の女性がいて、
「ここよ!」と。
ん、ここ?
ここ、売店にしか見えないけど。
どうやら彼女が宿に連れて行ってくれるらしい!
やった〜!!!
第一段階すんなりクリア。
もう値段は聞かない。
いくらだっていい。
そして大切な大切な、ミッション二つ目。
「Pulinaという女性を探しているのですが」
と尋ねてみると、
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★
「私よ!」
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・・・・・・
えーーーーーーーーー!?
一発ツモ!
じゃなくて、
一発目でPulinaにヒットーーーーー!!!!
大興奮!!!!
信じられないよ。
会えた!
本当にPaulinaに会えたーーー(≧∇≦)
「Natsuyo Amiga? 」
natsuyoの友達かって?
「Si!Siーーーー!!(そうそう!)」
その名前が出て来るなんて、ああ、彼女は紛れもなくPaulinaだ。
そして、きっとnatsuyoさん以降日本人はこの町に来ていないのだろう。
本当は面識ないけれど、ブログを読み込むうちに私の中ではすっかり友達気分(勝手にw)
Paulinaの顔がほころぶ。
なんてったってnatsuyoさんは、
この村でPaulinaファミリーにお世話になって、たくさんの素敵な時間を彼らと過ごしていたから!
「何泊するの?」とPaulina。
「んー、2泊、3泊、4泊・・・、」
(Paulinaは英語が話せないために会話は全てスペイン語。
単語とジェスチャーと指差し会話帳、そしてニュアンスでなんとか乗り切っています★)
「何泊でも!」
そしてもちろん、
「Lapiz!Quisiera ir a Mina de Lapiz!」
私、ラピス鉱山に行きたいの!
すると、それはわからないわ、という表情で苦笑いしながら首を振るPaulina。
そうだよね、ちょっと焦り過ぎちゃった。
そんなにトントン拍子に辿り着けるわけないよね。
「とりあえず、2泊します。」
彼女について売店の裏手奥へ。
すると、ちょうど車が敷地内に入ってきて、
男性の姿が。
Paulinaが突然立ち止まって、
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★
「Yuka、あの人ラピスよ!」
★
★
え、
どういう事?
車から降りた男性に声をかけてみると、
彼は少し英語が話せるみたい。
そのDigardoという名前のおじさんは全てを察したように、優しい笑顔で、
★
★
「明日ラピスの鉱山に行くんだよ。君もついて来るかい?」
★
★
この人今、ラピスの鉱山へ連れていってくれるって、
言った、よね?
頭の中がドッカーンと大爆発!!!
あまりの急展開に、
出来過ぎた話にクラクラと目眩がする。
まさか、こんなにも早く。
ラピスの鉱山に行ける保証なんて全くなくて、
一週間でも二週間でも待ってみよう、
そう覚悟してTulahuenへやってきて。
この町に着いてすぐにPaulinaに出会い、翌日ラピスの鉱山へ行ける事が決まってしまった。
信じられないような気持ちと、
けれども同時に、
心のどこかで、
「やっぱり」
て。
この奇跡のような流れに納得している自分がいたのです!
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直感と、ご縁と、タイミングが重なって、
でも全てが必然で、
これがまさに導かれたっていう事だと思う。
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Digardoはチリに二つあるラピス会社のうちの一つのスタッフで、
Calamaからやって来て、たまたまここに宿泊していたのです。
本当に、ラッキーとしか言いようのないタイミング!
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ラピスの鉱山へは翌朝8時に出発するという事で、この日は宿でゆっくり。
アルゼンチンのメンドーサからここまでノンストップで移動してきたのですから!
私が滞在するお部屋は建物の2階。
ベランダにはこんなブランコやソファがあって、
ここからの眺めが最高!
ソファで至福のお昼寝タイムを過ごしました♪
お部屋も申し分のない快適な個室!
バストイレ付きです♪(たまに断水あり)
ベッドにアリンコが這い上がってくるのが唯一難点!?
もちろんこの田舎町、WI-FIなんてございません。
たまにはデジタルデトックスも必要。
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★
さあ、今夜はゆっくり体を休めて、
明日はついに、
念願の、
ラピスラズリが眠る鉱山へ!
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