May 07, 2015  Categoyr: └ TANZANIA ( タンザニア )

写真作家たつろう

タンザニア ダルエスサラーム

キリマンジャロ登山の二人を見送って、マラングの町からダルエスサラームを目指します。
バスチケットはあらかじめ、登山ツアー会社キリクライマーズのオーナーにお願いして購入していました。
宿からバスターミナルまでオーナーの奥様の車で送ってもらい、乗る予定のバスを待っていたのですが、
何やらチケットの手配ミスがあったようで、9時30分発のバスに私の座席はなかった・・・!


  

その後何本もバスを見送って、ようやく座席を確保できたのは11時発のバス。
奥様もイライラするし、はぁ、待ちくたびれた。

それよりも心配なのは到着時間。
タンザニアの首都ダルエスサラームは治安がよろしくない街。
夜着は避けたかったのですが、出発がだいぶ遅れてしまいちょっぴり不安・・・。

  

しかも、実はエチオピア後半から崩していた体調をいまだに引きずっていて、
咳が悪化して止まらない。
それでもサファリツアー中はなんとか持ちこたえていたのですが、
サファリから帰ってきた日からずっと発熱。

人生で、こんなにも体調不良が長引いた事はない。

きっと、休息期間を取らずにエンドレスで動き続けていたからだ。

それでも、自分の体力を過信してしまい、
無理をしてでも前に進む事を選んでしまう性格なのです。

  

重たい体をぐったりと座席に沈め、窓から流れる景色をボーッと眺めていたらあっという間。
8時間でダルエスサラームに到着しました。
良かった、まだ外は明るい。

  

バスターミナルから町の中心部までは遠く、タクシーを拾わなければなりません。

ダルエスサラームはタクシー強盗が多い事で有名。
一人でタクシーに乗るのはできれば避けたいところですが、一人なので仕方ありません。
多少割高になっても、ターミナル内に待機している正規タクシーを利用。
白いシャツを着て首からネームカードを下げた男たちが、正規タクシーのドライバーだと思われます。
と言っても、正規タクシーになりすました強盗が紛れているかもしれませんが。

  

何人かと値段交渉をした末に決めたタクシーに乗り込み、
「YMCAへお願い。」

車はゆっくりと動き出しました。
少しずつ暗くなってゆく外。
タクシーに乗っている間、神経を研ぎすませてドライバーの動向を監視します。
人気のない道や暗い道に入り込まないか、車が変な動きをしないか。

途中、ドライバーが携帯で電話をし始めました。
「コリアン」という単語が聞こえたような気がして心臓が高鳴ります。

この人、私をコリアンと思って仲間に電話をしているんじゃないか。
カモを連れていくから用意しとけよって、そんな話をしていたらどうしよう。

体調が悪い事もすっかり忘れて、体が緊張ですくみます。

  

やけに時間が長く感じる車の中。



心配をよそに、タクシーはきちんと、私をYMCAへ運んでくれました。

良かったぁ。

全身に張りつめていた緊張の糸がフッとほどけます。

  

ところが、
YMCAの建物に入り、受付でチェックインをしようとしたら、
なんとお部屋が全部フル!!
困った、どうしよう。

  

そういえば、この近くにYWCAもあったはず。
(似たような名前のYMCAとYWCA、二つとも格安の宿泊施設です。)
土地勘が分からない私は、先ほど連れてきてもらったタクシーに乗ってYWCAへ移動。
しっかり追加料金を払ったけれど、実は歩いて2分のところにあった事が後々判明するのですが。


はたして、こちらに空室はあるのでしょうか。

タクシーから荷物を下ろして、

食堂の横を通り、
熱でフラフラ、髪はボサボサ、大きなオスプレーをゴロゴロ引きずりながら、奥の受付へ。

  

と、

  

あれ?

  

見覚えのある顔!

  

すると突然、

「あーーーっ!この人だ!この人が、言っていた人でしょ!?」

  

え?えぇ!?

なに!?なにごとっ!?

  

YWCAの食堂で偶然再会した見覚えのある顔は、グルジアで出会ったkamiyaさん!!!

そしてもう一人、
私を見て「この人だ!」と叫んだ、
kamiyaさんの横に座っている知らない顔の男性。

  

「kamiyaさん〜!すごい!!こんなところで偶然会うなんて!!」

「今ね、ちょうど彼にucaさんの話をしてたいたんだ。
僕たちもついさっきここで初めて出会って、
部屋がツインしか空いていなかったから、急遽ルームシェアをする事になってね。
彼はカメラマンなんだけど、僕の知り合いにもカメラが好きで旅をしている女性がいるんだよって、
ucaさんの事をちょうど今話していたところだったの!!」

  

えーーーーっヽ(°▽°;)ノ!?

私の話をしていたら、そこに私が現れたってわけ!?

なんという奇跡のタイミング!!

  

「初めまして、ucaです♪」

「tatsuroです!!」

  

挨拶を交わして、

「よしっ飲もう飲もう〜!とりあえず、チェックインしてくるね!」
↑体調が悪い事なんてもうどうでも良くなっている私(笑)

「でも、多分部屋は空いてないよ。
僕らも選択肢がなくて、そこにちょうど現れたtatsuroさんとツインルームをシェアする事にしたんだもん。」
とkamiyaさん。

「そっかぁ、困ったな。YMCAも空きがなかったんだよね。
まさか満室だとは思わなかったよ。」

  

受付に行ってみると、やはりこちらも全室フル。

  

「僕たちが泊まるツインルーム、ひとつはダブルベッドになっているんだ。
二人でダブルに寝るから、ucaさんはもいっこのベッドに寝たら?」

「ホントに!?それは助かる〜〜〜(*´∀`)!!!」

  

というわけで、
偶然の出会いと再会、からのルームシェアで、部屋もばっちり確保。
完璧な流れです♪

  

タンザニア ダルエスサラーム YWCA

荷物を置いて、YWCAの食堂でご飯。

それから、バーに移動して、3人で飲み直し!!

  

kamiyaさんとtatsuroさんと私、なんと同じ1981年生まれという事が判明。
ここダルエスサラームで偶然にも同じ場所に集った、同じ歳の三人の出会いに、乾杯〜!!

tatsuroさんの提案で、ひーちゃん、たっちゃん、ゆっちゃんと呼び合う事になりました(笑)

  

kamiyaさん、もといひーちゃんは、カナダで働いた時期もあり、今は長い長い旅をしている最中。
アフリカは旅の終盤かな?
グルジアのホステルジョージアで出会った私たちは、
偶然ハンガリーのブダペストで再会して飲みに行き、
たまに連絡を取り合って旅の情報を交換したりもしていました。
今は彼もアフリカにいて、私より少し先を旅している事は知っていたけれど、
ケニアの後はゆっくり時間を取ってウガンダ、ルワンダに行っていたはず。
まさか今タンザニアにいるとは思いもしなかった。

  

たっちゃんは、フリーのプロカメラマン。
日本で仕事をしていて、アシスタントも雇っているという。
仕事は主に、芸能人の撮影をする事が多いそう!
「写真作家たつろう」としてアーティスト活動もしていて、毎年本を出版しているとの事。
たっちゃんの才能を買ったスポンサーのはからいもあり、
一年間のうちの二ヶ月ほどこうやって、仕事をスタッフに任せて世界中を旅して、
近々旅で撮り溜めた写真をまとめて本を出すのが目標なんですって!
憧れるなぁ。


「さっきね、ちょうど、ひーちゃんからゆっちゃんの話を色々聞いていたの。
大きなカメラを持って写真を撮りながら旅をして、ホームページに載せている女性がいるんだよって。
一目見た時雰囲気ですぐに分かった。この人が話していたucaさんだって。
でも、本人が現れるなんて思いもしなかったから正直びっくりした!!(笑)」

とたっちゃん。

  

「そうなんだ〜、嬉しいな。kamiyaさん、じゃなかった、ひーちゃん!私の話をしてくれてありがとう!」

  

カメラの仕事に興味津々の私はたっちゃんに質問攻め!
カメラマンになったいきさつ、仕事の話、使っている機種、設定、撮り方など。
それから、特に気になるのは芸能人の撮影裏話(笑)←ミーハー心丸出し★

その中で一番感動したお話を、皆さんにシェアさせてください。(´ω`*)

  

たっちゃんは昔、ドリカムの美和ちゃんと正さんを撮影した事があって、
二人のオーラと人間性がすごかったという話!!
ボーカルの美和ちゃんは撮影現場にいる全ての人、雑用さんにまで!
一人一人に声をかけながら、手渡しでお菓子の差し入れを配って。
ベースの正さんも、空気を読みながら場を盛り上げてくれて、
とにかくものすごく優しくてオーラがあって、素敵な二人だったって!!

ええ、そうでしょう、そうでしょう。
あぁ、やっぱりね!
私の大好きなドリカムの二人は、やっぱり素晴らしい人たちだったんだO(≧∇≦)O

まるで自分が褒められているような気分になって、嬉しくてニヤニヤが止まらない(笑)


「じゃあさ、たっちゃんの好きな写真家は!?」
と、またまた私からの質問。

ここで、ひーちゃんから思わぬトス。

「ゆっちゃんさ、前ブログに書いてたよね、好きな写真家の事。
で、たまたまヨーロッパのどこかの国で、その人の写真展に出くわしたんだよね!」

「そうそう、よく覚えていたね〜!でも、ちょっとマニアックかも。
言っても、たっちゃん知らないかも・・・。
あのさ、たっちゃん、Steve McCurryって知ってる?」

  

「え・・・!」

  

クリッとした目をさらにまん丸に見開いて驚くたっちゃん。

  

「知ってるも何も、海外のフォトグラファーで一番好きな人がSteve McCurryだよ!?
写真集も持ってるよ!!」

  

「えええええ〜〜〜っ!?」

  

またまた、なんたる偶然。

写真家に全く詳しくない私の、唯一にして一番大好きなアメリカ人のフォトグラファー、Steve McCurry!
まさか、たっちゃんが彼を知っていたなんて。
しかも、たっちゃんも一番好きだなんて!!

  

ちなみに、以前にもブログで書きましたが、
私がSteve McCurryと出会ったのは10年前。
ニュージーランドの小さな小さな本屋さん。
そこに置いてあったアンコールワットの写真集の表紙から目が離せなくなって。
つまり、一目惚れです。
その写真集を見たいがために何度もその本屋さんに通いました。

NZから帰国してからもあの写真集が忘れられなくて。
ネットで探して購入したのが、

  

Steve McCurry SANCYUARY

こちら。
派手なわけでもなく、とりたてて目立つ表紙でもないのに、
何故か私の心を鷲掴みにした写真集「SANCTUARY」
理屈じゃなく、惹かれたんですよね。
中身も素晴らしかった。

それから彼の事を調べて、色んな作品を見て、すっかりSteve McCurryに虜♪
将来は、彼の写真集を全て集めようと目論んでおります★

  

そんなわけで、
たっちゃんと、Steve McCurry談義に花を咲かせる!

  

「あのザラッとした質感がたまらないんだよ〜。」

「え!?うそ、分かる??
そう!そう!そう!そうなのー(●≧艸≦)!
あのザラッと感が本当に大好きなの!!!
こんなマニアックな話が分かり合えるなんてーーー(笑)
ひーちゃん、ほんと、ナイスパスだよ〜。
Steve McCurrの事なんて、自分からは言うつもり全くなかったもん。」

「あの質感はデジタルでは出せないんだよ。」

「そうなんだ〜。やっぱりあの人はデジタルじゃないんだねぇ!」

  

いやー、興奮しました。
語りました。
いい出会い、いいお酒、いい夜でした。

  

同じ日に、同じタイミングでダルエスサラームに集まった、1981年生まれの酉年三人組。
少しでも何かがずれていたら、この地で交わる事のなかった三人。

  

期待していないところに、思わぬ感動や出来事が待っていたりするから、
(予期せぬハプニングなども含め★)
やっぱり旅は面白い!

ひーちゃんとの三度目の再会、
そして写真家たっちゃんとの出会いが、
味気ないダルエスサラームの夜を色鮮やかに塗り変えるのでした。



宿に戻って、約束通り三人でルームシェア。
男二人は仲良く?ダブルベッドに。
私はシングルベッドを使わせてもらって快適に♪
ひーちゃん、たっちゃん、ありがとね!

  

明日は、夢のように美しい島へ向かいます!



★オマケ★

  

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