April 27, 2015  Categoyr: └ ETHIOPIA ( エチオピア )

ムチに打たれる女、牛を駆け抜ける男

エチオピア ディメカ ブルジャンピング

この日は朝早く、yukiさんとジンカのバスターミナルで待ち合わせ。
来ないんじゃないかとちょっぴり不安だったガイドのzenaboも、約束通りバス停に現れました。
ブルジャンピングを見るために、3人でディメカへ向かいます!!


  

今日はチャーター車がないので、移動手段は公共のミニバス。
エチオピアのバスは座席が満員になったら出発するシステム。
明らかにキャパオーバーってくらい、小さな車内にぎゅうぎゅう詰めに乗せられて、
ミニバスはディメカへ向けて走り出しました。

今日もいつも通り、出だしからなんだかぼったくられた感あり!
zenaboにバス代1人100ブル(約600円)を要求されたものの、
今日は大きな荷物もないし、現地人の足でもあるミニバスがこんなに高いわけがない!
zenaboの分まで含まれているんじゃなかろうか。

なんだか釈然としないまま、朝から応戦するのも疲れるので、
yukiさんと私はzenaboに100ブルずつお金を渡しました。


2時間ほどして、ディメカの村に到着。

ブルジャンピングが開催される場所は、さらに車で30分ほどの奥地の集落。
ここから先は交通機関がないので、足を探さなければなりません。
今からブルジャンピングを見に行く観光客でごった返すディメカの村。
彼らのチャーター車をひとつずつ当たってみるのですが、3人分のスペースがなくて足探しに難航。

  

1時間ほどzenaboが探してまわり、なんとか乗せてもらえる車を見つけて(もちろん有料)
無事、開催地に到着しました。

  

既にお祭りは始まっていて、

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

女性たちが狂ったように雄叫びを上げて、輪になっています!

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族


エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

叫び、歌い、踊り、笛を吹き、鈴を鳴らし、

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族


エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族


エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

大騒ぎ!!!

  

牛飛びの儀式は村を挙げての盛大なお祭り!
女性の鞭打ちの儀式や割礼などが行われ、
ブルジャンピングが無事終わると、家族や客人にお酒を振る舞い、その宴は2、3日続くそうです。

そんな一大行事のスタートなのですから、このテンションの高さも頷けます。

ブルジャンピングへの期待も否応なしに高まる!!!

  

ところが、

女性たちの騒ぎっぷりは一向に終わる気配を見せず、延々と続く。
体調が悪化していたので、私はしばし木陰に座って休憩。

  

当初の予定では14時に祭りがスタート、
16時にはブルジャンピングの儀式が行われるとzenaboに聞いていたのですが、
時計は既に16時を回っている。
どうやら、時間がかなり押しているみたいです。
帰りのバスはあるのかしら。
一抹の不安が頭をよりぎます。

  

ようやく、動きが見えました。
女性たちが場所を移動し始めます。
男性たちは木の棒を手にしてその群れを追いかけ、

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

これから、ムチ打ちの儀式が始まるようです!

  

男性が女性をムチで打つ事で愛を示す鞭打ちの儀式。
ハマル族の女たちの背中には、おびただしい無数の傷跡が残っています。

そんな風習がある事は事前に聞いて知っていたのですが、

  

エチオピア ディメカ ムチ打ち ハマル族


エチオピア ディメカ ムチ打ち ハマル族

目の当たりにして、衝撃。

  

エチオピア ディメカ ムチ打ち ハマル族

力を込めて、容赦なくムチを振り下ろす男たち。
女性たちは一瞬痛みに顔をしかめるも、すぐに喜びの表情を見せます。

  

エチオピア ディメカ ムチ打ち ハマル族

血が吹き出し、ただれる傷。

目を背けたくなる光景。

ところが、女性たちはそれでもムチを求めます。
もっと打って、私を打ってと男性に懇願するのです。
ムチ打ちを断られ続け、悲壮感たっぷりに泣き叫ぶ女性も見ました。

  

エチオピア ディメカ ムチ打ち ハマル族

背中の傷跡は女性たちにとって勲章なのでしょうか。
ムチを打たれ血を流しながらも、彼女たちは嬉しそうに、また踊りだします。

昔から受け継がれている、彼らにとって大切な文化なのでしょう。
しかし、何もムチで打たなくても・・・。
もっと違った愛情表現、いくらでもあるでしょうに〜!?

衛生面だって良くないだろうし、薬なんてないだろうし、
菌が入ったり、熱を出しちゃう人も多々いるんじゃなかろうか。
そんな心配もしてしまいます。

  

傷だらけの痛々しい体に相反した女性たちの恍惚の表情が脳裏に焼き付いたまま、
ムチ打ちの儀式が終わりました。

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

歌い踊っていた女性たちも落ち着き、騒ぎは一段落。
しばらくまったりな休憩時間。

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族


エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族


エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

無駄に時間が過ぎていくばかり。
ブルジャンピングが始まる気配は全くありません。

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

すると、またムチ打ちの儀式が始まりました!
見るのも辛いし、痛々しくてお尻がムズムズするし、もう写真はいいかな。

  

待ちくたびれて、日もだいぶ傾いた頃、

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

奥の空き地に、

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

ブルの大群が姿を現しました!
ついに、念願のブルジャンピングが見られる!!!

疲れも体のダルさもいっきに吹き飛び、興奮が体の中を駆け巡ります!!!

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

村人たちも観光客も一斉に空き地に下りて大騒ぎ!
女性たちは牛を囲み、また輪になって叫びながら踊り始めました。

このお祭り最大のイベントを控え、
みんなのボルテージはグングンと高まります!!!

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

牛の大群の上を飛び越える事ではじめて成人男性と認められる、ハマル族の大切な儀式。
どうやらあの全裸の人が今日の主役。

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

後ろの彼がブルジャンパーのようです!!
頑張れ〜頑張れ〜〜(≧∇≦)!!!

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

牛1頭に男数人がかり!
ブルル〜と興奮する牛たちを引っ張って並べ、ジャンプ台の列を作ります。
走って逃げ出す牛もいて、てんやわんや!

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

なんとか、牛のジャンプ台ができあがりました。

いつ始まるんだろう、とワクワキドキドキしていたら、

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

ジャンパーが牛に飛び乗った!!!

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

牛の背中の上を、勇敢に駆け抜けてゆく。
かっこいい〜ヽ(*´∀`)ノ

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

で、向こう側に下りたと思ったら、
また駆け上がってこちらへ向かってくる。

  

エチオピア ディメカ ブルジャンピング ハマル族

4回行き来して、初めてブルジャンピングの成功となるそうです。
何往復もするなんて知らなかったから、全部同じポジションで撮っちゃった〜ヽ(≧Д≦)ノ
zenaboにここがベストって連れて来られたけど、
こっち側逆光だし、
もっと別の角度からも撮りたかったな〜(T∇T)

  

興奮してワタワタしている間に、あれよあれよという間に終わってしまったブルジャンピング。

若干不完全燃焼ながらも・・・

  

エチオピア最後の大イベント、ブルジャンピングを無事に見る事ができて大満足O(≧∇≦)O!!
もう思い残すことはない。
エチオピアとはさっさとおさらばです!(笑)



儀式が全て終わったのは夜7時。
観光客は一斉にディメカの村へ帰ります。
私とyukiさんとzenaboも、連れてきてもらったチャーター車にまた乗せてもらい、村へ戻りました。

  

ここからが大変。
嫌な予感は見事に的中したのです。

zenaboが、

  

「今日はもう、ジンカへ戻るバスがない。」

・・・やっぱり!!!

  

夜間の運転が禁止されているエチオピア。
公共の交通機関は夜になるとなくなってしまうのです。

今日ジンカ行きを逃してディメカに滞在したら、また明日も延泊しなければならなくなる。
ただでさえ日程が押して、連絡が取れない家族や友人にも恐らく心配をかけているのに、
これ以上エチオピア滞在を引き延ばす事は絶対に避けたい。

そもそも泊まるための荷物なんて持ってきていないし!
熱も上がっているから、熱冷ましの薬を飲みたいよ。
ディメカの宿泊料とジンカのGOHホテル代を二重に払わなきゃいけなくなるのも、なんか悔しい。

  

「zenabo〜、話が違うよ!困るよ!!
私は今日、どうしてもジンカに帰らないといけないの!
体調が悪いから薬だって飲みたいの。
なんとかしてよ〜〜!!」

と、年甲斐もなく駄々をこねる私。

「ブルジャンピングの時間が遅れたのは僕のせいじゃない。
今日はもう無理なんだから、ディメカに泊まるしかないよ。」

そんな〜〜〜(*´Д`)

  

そこへ、奇跡的に1台のミニバンが目の前に!!!

これを逃したら、もう後がない!

  

zenaboに頼んで話を付けてもらったところ、ジンカへ連れて行ってくれる事にはなったのですが、
私、yukiさん、zenabo、それぞれ300ブルを支払え、と言う。
う・・・高い。
高いけれど、他に選択肢はない。
よし、これで連れて帰ってもらおう!

  

するとzenaboが、
「僕は払いたくないからここに泊まって、明日のバスで帰る。」
と言い出しやがった!!!

なんだとーーーーーっ!?Σ( ̄ロ ̄lll)

  

どうしても帰りたかった私とyukiさんは、結局二人で400ブルずつを払う事で話がまとまり、
いつのまにかちゃっかりzenaboもミニバンに乗り込んで、
無事ジンカへと帰り着く事ができたのでした。(つ、疲れた・・・。)

  

結局移動費にお金がかかって、こんなにも苦労するなら、
最初から車をチャーターすれば良かったな。



ジンカに帰り着いたのは、すっかり夜も更けた10時前。
閉まる直前、ギリギリに滑り込んだGOHホテルのレストランで、yukiさんと最後の晩餐。
空っぽの胃袋にティブス(肉炒め)をかき込みました。

  

明日は、
世界で最も過酷な越境のひとつと言われる、エチオピア、ナイロビ間の国境越えに向けて移動。
最低3日間はかかる越境の旅。
覚悟して向かわないと!!!

熱冷ましを飲み、水シャワーを浴びるのも我慢して、
今夜もいつものように、ブルーシートに疲れた体を包み込んで、
早々と就寝です。

  

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